2019/01/03 06:30

中国版「カイジ」も上映!なんだか気になる「未体験ゾーンの映画たち」

(C) 2016 GEHENNA FILM COMPANY, LLC.

毎年さまざまな理由で日本公開が見送られた良作、奇作映画を上映する劇場発の映画祭「未体験ゾーンの映画たち」が、2019年も東京・大阪にて開催される。

多彩なジャンルの作品の中から自分だけの“お宝”を発掘したり、知られざる“傑作”に巡り会えたりと、まさに福袋的なイベントだ。過去の話題作を振り返りつつ、今回上映される全58本の中から有名作品ともつながりのある面白そうな作品をいくつか紹介したい。

要素詰め込みすぎ…だけど“なんだか気になる作品”に出会える!?

2012年から続く本映画祭では、さまざまな要素が詰め込まれた超個性的な作品にしばしお目にかかれる。

たとえば、2015年に上映された、アメリカの『オール・チア・リーダーズ・ダイ』(2013年)。事故死したチアリーダーたちが黒魔術でゾンビとして生き返り、事故の原因となった学園の花型・アメフト部軍団を次々に襲いだす……という、ちょっとおバカで斬新なホラーバトルアクションだ。

また、2018年上映の中国映画『カンフー・トラベラー 南拳』(2017年)は、異星人の侵略から地球を救うため、1体の戦闘ロボットが清朝時代にタイムスリップして、カンフーの達人に弟子入りをする……という、面白要素をこれでもかと詰め込んだSFカンフーストーリーである。

このように、シネコンなどではまずお目にかからないであろう、なんだか気になるB級チックな作品を存分に堪能できるのもこの映画祭の楽しさだ。

“隠れ名作”も続々上映!

全国公開されていれば大ヒットの可能性アリだったのでは……そんな“隠れ名作”に出会えるチャンスも本映画祭にはある。

過去、絶賛の声が多く上がった作品の一つが、2017年上映の『グースバンプス モンスターと秘密の書』(2015年)。書いた小説の内容が現実になってしまう特殊能力を持った作家が封印した本を、主人公が解いてしまったことで多くの怪物たちが街に解き放たれ、再び本の中に封印するために奮闘する本格冒険ファンタジー映画だ。ハラハラドキドキの展開、アクションあり、恋愛あり、笑いありで、大人から子どもまで世代を問わず好評を得た。

そのほか、2018年上映の『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』(2017年)も人気を博した作品だ。主演のダニエル・ラドクリフは、『ハリー・ポッター』シリーズの主人公・ハリーを演じたことで知られるが、本作では夢に溢れる魔法世界ではなく、実話を元にした徹底的な現実世界、それもジャングルという極限の状況下をひとり生き抜くタフな男を熱演している。既存の役者イメージを大きく覆す新たな作品に出会えるのも、また一つの楽しさといえる。

2019年“注目作”をピックアップ!

『カイジ 動物世界』(C)福本伸行/講談社

2019年も、面白そうな作品が多数ラインナップされている。その中から、大ヒット作品ともつながりのあるものをいくつか紹介しよう。

漫画家・福本伸行による「賭博黙示録カイジ」(現在は「賭博堕天録カイジ 24億脱出編」のタイトルで連載中)が二度にわたり藤原竜也主演で映画化され大ヒットしたことは記憶に新しいが、今回は、その中国版となる『カイジ 動物世界』が上映される。

自堕落な青年カイジが多額の借金を負い、疑心暗鬼渦巻く命がけのギャンブルに挑戦する……というストーリー自体は原作通りなのだが、感情が高まると別人格である「スーパー・ピエロ」が出現するなど、中国版オリジナルの設定もある模様。日本版と見比べてみるのも、一つの楽しみ方だろう。

『ゲヘナ』(C)2016 GEHENNA FILM COMPANY, LLC.

リゾート開発のため、サイパンのジャングルに足を踏み入れた5人の男女に老人の死霊が襲いかかる『ゲヘナ』は、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』(2011年)『パシフィック・リム』(2013年)など数々のハリウッド大作で造形を担ってきたキャラクタークリエイター・片桐裕司氏が初監督をつとめた作品だ。さらに、アカデミー賞4部門を受賞し、日本でも大ヒットした『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017年)であの“彼”役を演じたダグ・ジョーンズが、物語の鍵を握る“不気味な老人”役として出演する。

片桐監督が手掛けたリアルな特殊造形と、これまで数々のクリーチャーに扮してきたダグ・ジョーンズの奇妙な動きが演出する“トラウマ級”の恐怖は、2018年7月に東京で期間限定上映された際にも、大反響を呼んだ。

『ソリス』(C)SOLIS FILM LIMITED

日本でおなじみの有名俳優の主演作も上映される。『トゥ・ヘル』は、ハリウッドトップ俳優のニコラス・ケイジの主演作。トラック運転手の主人公・ジョーが生者と死者の世界を行き来できるジュリーと出会い、昏睡状態のジュリーの娘の魂を探す手伝いをするが、この世に戻ってきたのはかつて死んだ妻だった……という超常現象スリラー作品となっている。

そして、宇宙に残された男の死闘を描く『ソリス』も注目だ。同作では、アメリカの人気ドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズで悪役・ニーガンの手下であるサイモン役を演じた、スティーヴン・オッグが主演をつとめている。

「未体験ゾーンの映画たち 2019」は、1月4日よりヒューマントラストシネマ渋谷(東京)、同月下旬からはシネ・リーブル梅田(大阪)で開催される。

(文/ナカニシハナ)

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