2019/01/07 12:00

戸田恵梨香&大原櫻子W主演『あの日のオルガン』を軸に振り返る平成の名作映画

『あの日のオルガン』2019年2月22日(金)新宿ピカデリーほか全国公開(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会

太平洋戦争末期、日本で初めて保育園を疎開させることに挑んだ保育士たちの実話を描く『あの日のオルガン』が2月22日より全国公開となる。

本作が描くのは、かつての日本で本当にあった、強い信念で時代を切り拓いていった知られざるヒロインたちの真実の物語。昭和から平成へと移り変わり、モノも情報もあふれさまざまな出来事が次から次へと流れていく時代となっても、世界中の人々が惹かれる「美しき日本のこころ」は忘れたくないもの。年号が変わるという歴史的な瞬間を迎える今年、時代が変わる激動の今だからこそ日本人として覚えておきたい、戦争をテーマにした平成の名作映画を本作を軸に振り返る。

戸田恵梨香&大原櫻子W主演の話題作

あの日のオルガン

『あの日のオルガン』(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会

昨年は「大恋愛〜僕を忘れる君と」(TBS系)が大ヒット、今年はNHK朝の連続ドラマ小説「スカーレット」でヒロインと、今大注目の女優・戸田恵梨香。そして、デビュー5周年をむかえベストアルバムの発売も決定、劇団☆新感線の舞台にも参加するなど、歌手&女優として活躍の幅を広げる大原櫻子。『あの日のオルガン』では、今旬の2人がW主演をつとめる。

本作は太平洋戦争末期、子どもの命と豊かで文化的な環境を守るため、日本で初めて保育園を疎開させることに挑んだ保育士たちの真実の物語を描く作品。監督・脚本をつとめる平松恵美子は、豊かさに満ちた時代になったのにも関わらず恵まれない子どもたちや、現代の保育士たちが置かれている状況がリンクする今だからこそ、老若男女さまざまな世代へ向けてこの物語を紡ぐ必要性を重視。時代が変わっても語り継いでいきたい作品へと仕上げている。

平松の師、山田洋次が紡ぐ大きな愛

平松恵美子監督が長年共同脚本、助監督を務めてきた師が、名匠・山田洋次監督だ。山田洋次作品にも数々の名作があるが、まず紹介したいのが2008年公開の『母べえ』だ。

本作は黒澤明監督作品の映画スクリプターとして知られる野上照代の実話に基づいた物語。昭和初期をたくましく生き抜いた1人の母の姿を通して家族の素晴らしさを描き出した。主演をつとめたのは吉永小百合。坂東三津五郎が演じる滋が治安維持法で投獄され生活一変する中、吉永演じる佳代は夫を信じ、女手一つで子どもを育てながら帰りを待ち続けるが、その先には試練が待ち受ける。

強く、大きな愛で家族を守り続けた佳代=母べえ。憎しみから平和が生まれることはないということ、戦争によって得られるものは何一つないことを、あらためて考えさせられる作品だ。

山田洋次監督が引き継いだ「戦後“命”の三部作」の遺志

山田洋次監督作品の中で戦争をテーマにした作品で、もうひとつ紹介したいのが2015年公開の『母と暮らせば』だ。本作は、故井上ひさしの「ヒロシマ」・「ナガサキ」・「沖縄」をテーマにした「戦後“命”の三部作」の遺志を引き継ぎ、制作された『父と暮せば』と対となる作品だ。

長崎に投下された原爆によって亡くなったはずの息子(二宮和也)が、母(吉永小百合)の元へ幽霊として現れ、親子の不思議な生活が始まる優しくも切ないファンタジーで、家族や恋人などを残して突如逝ってしまった者の複雑な想い、残された者たちの喪失感や感じなくても良いはずの自責の念など、“死”だけでは無く、“生”という面からも戦争の苦しみを伝えている。当時、大切な人を失い、必要のない悲しみを抱えた者たちが大勢いたことを決して忘れず、この先も同じ想いをする人が現れないよう祈り、平和を繋ぎ続ける必要性を教えてくれる物語だ。

戦争の残酷さや平和への想いを刻む名作

女性主人公の戦争映画の中で、昨年テレビドラマ化もされたことでも記憶にあたらしいのが、こうの史代の同名漫画を原作に片渕須直監督がアニメーション映画として完成させた『この世界の片隅に』(2016年)だ。本作は広島県の呉を舞台に18歳で嫁いだ主人公のすずが、戦時下でも持ち前の明るさと芯の強さでたくましく豊かに生きる姿を描いた。

制作の足がかりとなる資金をクラウドファウンディングで集めるところからスタートした本作は、3館で封切られた後に口コミが広がり公開規模が徐々に拡大し社会現象化。累計上映館数は400館を超え、累計動員数210万人、興行収入27億円を突破、さらに上映が2年以上続く異例のロングランヒットとなった。(※興行通信社調べ)

今年2019年には、約30分の新規場面をつけ足した別バージョン作品として『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開も決定。まさに平成から次の時代へと渡る作品として、一人の平凡な女性がありふれた日常を生き抜く姿が、戦争の残酷さや平和への想いを、多くの人たちに刻み続ける。

53人の子どもの笑顔を守る。それが、わたしたちの使命だった

あの日のオルガン サブ12

『あの日のオルガン』(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会

『あの日のオルガン』では、主役の保育士たちのリーダーで責任感の強い板倉楓役を戸田恵梨香、そしてもう一人の主役、天真爛漫で音楽が好きな保育士の野々宮光枝役を、女優・歌手としてフィールドを広げる大原櫻子が演じる。ダブル主演の戸田と大原は本作が初共演となる。

さらに戸田、大原に加え、1,000人を超えるオーディションを経て選ばれた佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、福地桃子、白石糸、奥村佳恵らが保育士役を演じるほか、林家正蔵、夏川結衣、田中直樹、橋爪功ら日本を代表する俳優たちが脇を固める。映画は2月22日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開。

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