2019/01/17 07:00

ラブホを“のぞき見”する衝撃!三上博史の怪演が開演だ

(C)2018 SOULAGE

『私をスキーに連れてって』(1987年)などで一世を風靡した三上博史が、14年ぶりに主演を務めた映画が1月18日より劇場公開される。その名も『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』。監督・脚本を務めているのは、劇作家・俳優としても活躍する宅間孝行だ。一瞬たりとも目が離せない舞台劇を思わせる、予測不能な本作の見どころを紹介していく。

互いに弱みを握られている、訳アリ男女の思惑が交錯

まさにタイトル通り、ラブホテルの一室を舞台に展開される本作。三上博史扮する警察官の間宮を筆頭に、酒井若菜演じる間宮の妻で婦警の詩織や波岡一喜扮する“ヤクの売人ウォン”など、互いに弱みを握られている訳アリ男女の思惑が交錯し、物語は思わぬ方向へと転がっていく。油断したら最後、怪しいクセモノ役者たちに一杯食わされること請け合いだ。

舞台となるのは歌舞伎町のとあるラブホテル。間宮は、勤務中にも関わらずデリヘル嬢の麗華(三浦萌)とその一室でいちゃついていた。しかし、部屋の隅に自身でしかけたビデオカメラのことをしきりに気にしている。

そこに詩織が物凄い剣幕で踏み込んできて、取り乱した間宮が思わず拳銃で麗華を撃つ、という驚きの展開に……。

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伏線がすべて回収されたとき、誰もが予想だにしなかった結末が!

苦笑いと焦りと驚きで、感情がかき乱されたところに、またもや強烈な新キャラが登場する。間宮が死体を処理するために呼び出した、“ヤクの売人ウォン”だ。中国語なまりのおかしな日本語で畳みかけてくるが、もちろん笑っていられる状況ではない。連絡が取れなくなった麗華を心配して、デリヘルのマネージャーも現れる。

通常なら「そんな状況を一体彼らはどうやって切り抜けるのか」に注目するところだが、ここで忘れてはならないのが「そもそも間宮はなんのためにビデオカメラを仕掛けていたのか」ということ。どうやら間宮以外の人間もカメラの存在に気付いているらしいのだが、その理由はなかなか明かされない。そしてあらゆるところに張り巡らされた伏線がすべて回収されたとき、誰もが予想だにしなかった、とんでもない結末を目の当たりにすることになる……。

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「のぞき見」と「先の読めないシーソーゲーム」でスリル満点

いわゆるワンシチュエーションと呼ばれるジャンルだが、ビデオカメラを仕掛けるという設定が「のぞき見」を想起させ、より一層観客に複雑な感情を湧き起こさせる。

しかも長回しで撮影されているため、映画というより舞台に近い感覚で、三上博史を始めとする芸達者な役者たちの演技に圧倒される。そして、互いに「弱みを握り、握られている」という状況が、絶妙なパワーバランスを生み出し、先の読めないシーソーゲームを見せられているようでスリル満点なのだ。

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こんな脚本が書けるのも、自ら役者としても活躍している宅間監督ならではといえるだろう。というのも、役者の演技力を100パーセント信じられなければ、絶対に成立しえない展開だからだ。「狐と狸の化かし合い」といった風情だが、観客にとってはまさに「狐につままれた」気分になること間違いなし。口八丁手八丁なベテラン役者たちの演技合戦に、身をゆだねる快楽を味わえる。

R15というところも含めて、「いったいどんなきわどい内容なんだ」と観客の興味を掻き立てる『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』。かつて映画やドラマで三上博史の色気に夢中になった世代はもちろん、『モリのいる場所』(2018年)で三上に魅了された人、そして宅間孝行監督の新たなチャレンジを「のぞき見」したい人にもぜひ観てほしい1本だ。

(文/渡邊玲子@アドバンスワークス)

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