2019/02/10 12:00

「スケバン」のはじまりは映画!? ピンキー・バイオレンスとは何か

(C)2019映画「ゴクドルズ」製作委員会

極道を貫いてきた男たちが、全身整形してアイドルとなり生きていく様を描いたジャスミン・ギュの人気コミックを実写映画化する『BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ-』が、8日より公開となった。

本作は、極道を貫いてきた男たちが、全身整形を施しアイドルデビューし、段々とアイドルとしての自分に目覚めながらも、極道である本来の自分と女心の間に揺れながら、そして葛藤しながら、アイドルとして生きていく様をコミカルに描く作品。原作はジャスミン・ギュの人気コミック。これまで数々の任侠映画を手がけてきた東映が、ピンキー・バイオレンスの復活に挑戦した話題作だ。

ピンキー・バイオレンスとは、刺激的でエロかっこいい女性たちが活躍するバイオレンス&アクション映画のこと。1970年代には強い女性がスクリーンで大暴れする名作が生まれ、1990年代にかけて様々なピンキー・バイオレンス映画が誕生した。

タランティーノも魅了した梶芽衣子の眼力

まず、抑えておきたのが、1972年に公開された「女囚さそり」シリーズの第1作目『女囚701号/さそり』。本作はシリーズ全4本で、リメイク版も数多く作られたピンキー・バイオレンスの代表作のひとつ。原作は、篠原とおるの『さそり』で、のちに『白蛇抄』や『花いちもんめ。』でも監督をつとめた伊藤俊也監督がメガホンをとった。

主人公の松島ナミを演じるのは梶芽衣子。恋人の出世の道具として利用され、その恋人を殺そうとしたところを逮捕され、刑務所に入ったナミが、監獄からの逃亡を試み、そして復讐を果たそうとする姿を描いている。

主人公のナミはほとんどセリフのない役だが、同キャラクターは梶自身が監督に提案したとのこと。セリフがなくともナミの感情がひしひしと伝わってくる目力で、鬼気迫る演技を魅せてくれる。同シリーズの主題歌である、梶芽衣子が歌う「恨み節」は当時大ヒットした。梶芽衣子の演技は、日本を飛び出して海外でも多くの人をひきつけ、あのクエンティン・タランティーノ監督は、『キル・ビル』で「恨み節」を使っているのは、映画ファンならご存知のところだろう。

"スケバン”はここからはじまった

後世に影響を与えたピンキー・バイオレンスといえば、1971年に公開された女番長シリーズ全7本のうちの第1作目『女番長(スケバン)ブルース牝蜂の逆襲』を忘れてはならない。

喧嘩と非行の限りを尽くすアテネ団の女番長・玲子が、暴力団予備軍と学生愚連隊の三つ巴抗争を展開しながら、殺された仲間のために暴力団秋元組に挑戦していく物語。主演は女優の池玲子。彼女はまさにエロかっこいいの象徴といってもよいだろう。

R-18指定作品として過激なシーンもあるが、これぞまさにピンキー・バイオレンスと言っても過言ではない作品だ。諸説あるが、当時の不良を中心に使われていた俗語で女性のこと表す"スケ”を、番長と組わせて女番長=「スケバン」と読ませたのが、映画ではこの作品が最初だと言われている。その後、スケバンは不良女性全般を指す言葉となったが、言葉自体が全国で使われるようになったのは、本作がキッカケだと言ってよいだろう。名作「スケバン刑事」も、この作品がなかったら違う名前になっていたかもしれない。

すべてを"赤”に。女が憧れる女刑事

「女囚サソリ」シリーズの原作者・篠原とおるによって生み出された人気漫画の実写化として、1974年に公開された『0課の女赤い手錠』。

警視庁捜査に置かれた秘密の捜査課「0課」は、法にとらわれず、特殊任務をおびて犯人を追う。そこに配属されているのが主人公の女刑事・澪。目的のためには、自らの身体を武器として戦うことも、人を殺すことも厭わず犯罪者を追い詰める女刑事の活躍を描いたピンキー・バイオレンスだ。

ヒロインである女刑事・澪を演じたのが杉本美樹。暴力を振るわれても、何をされても表情1つかえない彼女の姿はまさにクールビューティーそのものだ。彼女トレードマークが「赤い手錠」。そして真っ赤なルージュに、真っ赤なコートと、ビビッドな赤色をさらりと着こなす姿は、男性のみならず女性を惹きつけた。これぞ、まさにピンキー・バイオレンスだからこそのキャラクターの存在感といってよいだろう。

ピンキー・バイオレンス界に新星登場!

そしてピンキー・バイオレンスの作品群に新たに仲間入りするのが『BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ-』だ。

BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ- 性転換

原作の「Back Street Girls」は、2015年より連載が始まるや、斬新過ぎる設定から口コミで拡散しネットを中心に話題をあつめた。物語は、極道を貫いてきた男たちが、まさかの全身整形アイドルデビュー、しかも思いもよらず人気急上昇、段々とアイドルとしての自分に目覚めながらも、極道である本来の自分と女心の間に揺れながらそして葛藤しながら、アイドルとして生きていく男たちをコミカルに描くという強烈なストーリーだ。

BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ- ヤクザ

3人の極道の漢たちは、責任をとるため組長に言われるがままタイで性転換という驚きの設定は、実写化するのが難しいとも言われていたが、白洲迅&岡本夏美、花沢将人&松田るか、柾木玲弥&坂ノ上茜と、男性俳優と女性俳優が2人で1人を演じることで実現した。

BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ- アイドル

極道である本来の自分と女心の間で葛藤する部分にも注目だが、ピンキー・バイオレンスとしてアクションシーンも忘れてはならない。女性になった漢たちが、華麗に刀を振り回し敵を倒していくシーンは劇場のスクリーンでこそ観ていただきたい。

(C)2019映画「ゴクドルズ」製作委員会

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