2019/03/05 06:30

2大女優が繰り広げる壮絶な「ママ友」バトルとは?

(C)2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

ニューヨーク郊外を舞台に、「料理ブログを運営する生真面目なママ」と「豪華な邸宅に暮らすエキセントリックなママ」が、とある失踪事件を巡って壮絶な「ママ友対決」を繰り広げる様を、謎解きの要素とブラックユーモア満載でスリリングに描いた『シンプル・フェイバー』(3月8日公開)。

ハリウッドで活躍する2大女優が、うちに秘めたる嫉妬や羨望、承認欲求を剥き出しにしながら、本気で殴り合う見事な演技合戦が思う存分楽しめる。『ゴーン・ガール』(2014年)を彷彿とさせる、「女の怖さ」に満ち満ちた本作の見どころを紹介する。

人気と実力を兼ね備えた絶妙なキャスティングと、テンポの良い秀逸な脚本

『シンプル・フェイバー』の魅力を上げるときりがないのだが、なんといっても一番の見どころは、人気と実力を兼ね備えた絶妙なキャスティングと、テンポ良く展開される秀逸な脚本にある。

思わず口ずさみたくなるフレンチポップスのヒットナンバーに乗せて、ひねりの効いたセリフがポンポン飛び交うテンポの良さと、全米でベストセラーとなったミステリー小説『ささやかな頼み』をアレンジした、ジェット・コースターさながらのサスペンスフルなストーリー展開に、ぐんぐん引き込まれてしまうのだ。

ニューヨーク郊外で料理の動画ブログを配信するシングルマザーのステファニー(アナ・ケンドリック)は、息子を同じ学校に通わせている、ファッション業界で働くエミリー(ブレイク・ライブリー)と仲良くなる。だが、ある日エミリーがステファニーに息子を預けたまま失踪してしまい、ステファニーは探偵さながらブログを使ってエミリーの目撃情報を呼びかけることに。そこにエミリーの夫や家族が絡み、失踪の謎はさらに深まっていくのだが、次第に負けず嫌いでしたたかな女性の本性が明かされてゆき、息を吞むほどインパクトのある衝撃の結末が待ち受ける。

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主演を務めているのは、『ピッチ・パーフェクト』シリーズでお馴染みのアナ・ケンドリックと、テレビドラマ「ゴシップガール」でブレイクして以降、ファッション・アイコンであると同時に演技派女優としても活躍するブレイク・ライブリー。

そんなハリウッドきっての人気女優二人が、正反対のタイプの「ママ」を演じるというだけでも話題性十分なのに、さらにエミリーの夫役は『クレイジー・リッチ!』(2018年)で一躍脚光を浴びたヘンリー・ゴールディングだというから、もうそれだけで「観たい!」という気になる映画ファンもいるだろう。

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スタイリッシュだけど超ビッチなライブリーとノリノリでラップを披露するケンドリック

ファッション・アイコンの称号にふさわしく、本作でもまさにファッション誌から飛び出してきたかのような華やかな装いで、観客の目を大いに楽しませてくれるライブリー。ハットにパンツルックで子どものお迎えに来るスタイリッシュなママぶりに目を奪われるが、ひとたび口を開けば「超ビッチ」な罵り言葉が次々飛び出すからたまらない。

かたやケンドリックは、一見すると非の打ち所のない良妻賢母の風情だが、車の運転中にノリノリでラップを歌い出すなど、一度スイッチが入ると「ちょっと危ない」ママに早変わり。そのずば抜けたコメディエンヌぶりに、劇中何度も唸らされること間違いなし!

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とはいえ本作を「ママ友同士のマウンティング合戦」の話かと思って油断して観ていると、かなり強烈なパンチを食らわされることになるのでご注意を。エミリーの抱える問題は明らかに常軌を逸脱しているのだが、傍目には常識人に見えたステファニーが抱える心の闇も相当深いことは、映画を観れば明らかだ。

それにもかかわらず、まるでステファニーのブログの視聴者になったかのような野次馬気分で、最後まで笑って観られてしまうのは、演じる役者の手腕はもちろんのこと、練り上げられた脚本と、演出の賜物であるにちがいない。失踪事件をきっかけに、ステファニーが思わぬビジネスの才能を発揮してインフルエンサーに成りあがる展開も、風刺がきいていて興味深い。

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劇中では、秘密を打ち明け涙をこぼすステファニーを、エミリーが濃厚なキスで慰めるシーンも登場するなど、スリリングでエキサイティングな展開に目が釘付けになる『シンプル・フェイバー』。「ママ友」と過去や秘密を共有することの真の恐ろしさを、ブラックな笑いとポップな音楽にくるんで突き付けてくる、楽しさと怖さに満ちた1本だ。

(文/渡邊玲子@アドバンスワークス)



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