2019/04/09 06:30

潜水艦映画に“ハズレなし”の理由を探ってみる

『ハンターキラー 潜航せよ』4月12日(金)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
(C)2018 Hunter Killer Productions, Inc.

ロシア近海でアメリカの最新鋭原子力潜水艦がとつぜん消息を絶った。それは、新たな世界大戦の前兆だった……。ジェラルド・バトラーが原子力潜水艦の艦長を演じる『ハンターキラー 潜航せよ』(4月12日公開)は、かつて冷戦を繰り広げた軍事大国の緊張を描くアクション大作だ。

(C)2018 Hunter Killer Productions, Inc.

『レッド・オクトーバーを追え!』(1990年)や『クリムゾン・タイド』(1995年)など、多くの名作を生み出した<潜水艦映画>の系譜にその名を刻む本作。深海を舞台に緊張感あるドラマを展開し、“ハズレなし”と呼ばれる鉄板ジャンルの魅力を振りかえってみよう。

敵中突破の過酷なミッション

(C)2018 Hunter Killer Productions, Inc.

密かに敵に接近し艦艇や輸送船を狙い撃つなど、最前線で活動する潜水艦。水中に潜航すればレーダーに捕捉されないある意味“最強の軍艦”だが、そのいっぽうで航行速度や防御面などの弱点も持っている。

強さと弱さを持つ潜水艦が危険なミッションに挑む姿は、連合軍の支配下にあるジブラルタル海峡突破に挑むUボートの苦闘を描いた『U・ボート』(1981年)、ドイツの暗号機エニグマ奪取をするためUボートに偽装した米軍潜水艦が出動する『U-571』(2000年)など多くの作品で描かれてきた。

ただ過酷なだけでなく、限られた状況や情報の中で先手を探るゲーム性も魅力のひとつ。『ハンターキラー 潜航せよ』では、攻撃型原潜ハンターキラーが鉄壁の防御が敷かれたロシア海域に潜航作戦を展開。大胆不敵なミッションに挑む姿が映画を盛り上げる。

閉ざされた空間が生むスリルとサスペンス

(C)2018 Hunter Killer Productions, Inc.

逃げ場のない深海で任務に就く潜水艦は、つねに命の危険と隣り合わせ。敵艦との戦いでは降り注ぐ魚雷を必死にかわし、浸水や火災、エンジン故障はもちろん、時には通信障害も死に直結してしまう。

刻々と変化する状況に追われるスリルこそ潜水艦映画の魅力。音波探知機ソナーで探る敵艦を、物音ひとつ立てずやりすごすサスペンスもたまらない。厳しい神経戦で疲弊してゆくクルーの姿は、駆逐艦と潜水艦の死闘を描いた『眼下の敵』(1957年)や先述の『U・ボート』など多くの映画で描かれてきた。

原子力潜水艦の放射能事故を描いた『K-19』(2002年)も潜水艦のシチュエーションを生かした力作だ。もちろん『ハンターキラー 潜航せよ』にも、敵潜水艦とのバトルや船体破損、機雷原の突破などスリリングな見せ場が満載されている。

チームワークが試される人間ドラマ

(C)2018 Hunter Killer Productions, Inc.

個性派クルーが、時に対立しながら危険なミッションに挑む姿も潜水艦映画の醍醐味。狭い艦内が舞台なだけに、自然にドラマの密度も上がってくる。復讐に燃える艦長とクルーの軋轢を描く『深く静かに潜航せよ』(1958年)、核ミサイル発射をめぐり艦長と副艦長が火花を散らす『クリムゾン・タイド』など、激しい対立やそれを乗り越え一体になる男たちドラマが観る者の心を熱くする。

米国への亡命を図る艦長と、KGB、CIAが艦内で争う『レッド・オクトーバーを追え!』、ソ連の潜水艦艦長がKGBの暗躍を阻止する『ファントム/開戦前夜』(2013年)も信念のもとに戦う男たちの物語。『ハンターキラー 潜航せよ』では現場育ちのたたき上げ艦長ジョー・グラスが、規律を重んじる部下や保身を図る上層部、さらにロシアの艦長と激突。演じるのがバトラーだけに、その熱気や気迫も尋常じゃない!

(C)2018 Hunter Killer Productions, Inc.

他にも幻想的な水中シーン、機雷やミサイルを使ったスペクタクルなど、壮大なスケールや凝ったビジュアルもこのジャンルの魅力。これらのエッセンスを詰め込んだ『ハンターキラー 潜航せよ』で、潜水艦映画の魅力を堪能してほしい。

(文/神武団四郎・サンクレイオ翼)



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