2017/11/05 17:00

東京グランプリに輝いた意欲作「グレイン」が説明しようとしていること

第30回東京国際映画祭のコンペティション 部門で東京グランプリを獲得!
第30回東京国際映画祭のコンペティション 部門で東京グランプリを獲得!

 [映画.com ニュース] 近未来。遺伝学者のエロールは、磁気壁に囲まれたセーフシティに暮らしていた。だが、その地での農業が遺伝子不全のために壊滅状態になり、危機的状況に。そんなとき、失踪した同僚の研究者が解決策の手がかりを握ると知り、エロールは彼を探す旅に出る。全編モノクロの退廃的なSF「グレイン」。トルコの映画作家セミフ・カプランオールが初めて挑んだSFは、消費社会に生きる現代人への警鐘を鳴らす問題作だ。作品のアイデア着想や撮影、現代社会へのメッセージを監督、プロデューサー、そして主演俳優に聞いた。

――すごく難しい脚本を映像に収めましたね。この作品のアイデアの着想、制作のプロセスはどういったところからなんでしょうか?

 セミフ・カプランオール監督(以下、カプランオール監督):私は2010~12年の2年間で、様々な大陸を回りました。アジアからオーストラリア、そしてアフリカ、アメリカなどです。1作前の「蜂蜜」が上映された映画祭もありましたので、それを機に世界を見て回ったんです。その際に感じたのは、世界はすごく“疲弊”していること。気候が変わり、様々な作物が被害を受け、資源や土地が無くなってしまいました。それは訪れた場所に住む人々が話していたことです。それを聞いて、ここで私が声をあげないわけにはいかないと強く感じました。というのも、多くの国で見聞きした問題は、同時に私の自国でも起きていることでもあったからです。そこで問題を提起する作品を作ろうと決意しました。
そしてそれをするからには、自分の文化と環境を使おうと思いました。創造されたものはすべて聖なるもの、神が作ったものになりますから、それらに対して我々は良い対応をしなくてはいけません。それを消費してしまったり、あるいは分割しバラバラにしてしまわないようにしなくてはなりません。そこで私は気付いたのです。もし私がこのままの暮らしを続けていると、環境の面でも、気候の面でも、そして心の内面、精神的な面でも恐ろしいことになってしまうのではないかと。そうしてこの映画は出来上がりました。

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