2017/11/12 09:00

「泉の少女ナーメ」は本編冒頭に引用される聖書の一節がすべてを物語っている

「神の霊は水面を歩いていく」が いみじくもすべてを物語っている
「神の霊は水面を歩いていく」が いみじくもすべてを物語っている

 [映画.com ニュース] 古来から伝わる癒しの泉の番人をしている一家。男兄弟は独立し、それぞれ違う信仰をもちながらも仲良くしているが、泉の効用を信じていない。年老いた父は末娘のナーメに番人を継がせようとするが、ある日、泉が涸れてきて…。霧深い山々、人里離れた湖、闇夜を行く松明など幽玄な映像が展開されるが、これらは黒海沿岸に伝わる神話をもとにして、監督自身が見た夢の要素を取り入れた結果なのだという。冒頭に引用される聖書の一節「神の霊は水面を歩いていく」がいみじくもすべてを物語っているようだ。

──コルヘティに伝わる神話にインスパイアされ、アジャラでロケされた作品ですね。黒海沿岸のこの一帯はギリシャ神話にも登場し、のちにキリスト教が根付いたあと、オスマントルコ帝国が侵攻して、現在はキリスト教徒とイスラム教徒が共存しているという土地柄です。

 ザザ・ハルバシ監督(以下、ハルバシ監督):南ジョージアのアジャラ地方は、まさにそのような多層的な文化が集積した土地です。私の出身地方なのですが、ここでは多様な文化と宗派の人々が共存しています。同じ家庭に生まれながら、兄弟で違う文化的素養を身につけ違う宗教を信じることが普通にあり、互いの信仰を排斥することなく調和しながら生きています。映画ではそうした特色を見つめながら、それぞれの宗教やギリシャ神話の起源にあるような神話を思い描いてみました。あのコルキス王国(ギリシャ神話に登場。現コルへティ)よりも古くにあったであろう神話を。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

家で好きなことに没頭しよう。ペットと遊べば時間を忘れそう。...もっと見る >