2018/10/07 09:30

【佐々木俊尚コラム:ドキュメンタリーの時代】「太陽の塔」

「太陽の塔」 (C)2018 映画「太陽の塔」製作委員会
「太陽の塔」 (C)2018 映画「太陽の塔」製作委員会

 この映画は、前半が非常に面白い。そして後半は、前半の面白さとはまったく別の意味で非常に興味深い。

 前半では、大阪の万博公園にいまもそびえている「太陽の塔」という巨大なオブジェの異形さが描かれている。大阪万博が開かれたのは1970年で、そのころはまだ日本もようやく途上国から脱却しようとしているころで、白熱電球の街灯は薄暗く、街には木造家屋が立ち並んでいた。そういう中で「人類の進歩と調和」をテーマに掲げた大阪万博は、あまりにもSF的でピカピカしていて、日本人は圧倒されたのだ。

 本作に登場する平野暁臣・岡本太郎記念館館長のコメントが当時の空気感をとてもよく表している。「日本人はぶったまげたんですね。メンコやべーゴマで遊んでいた小僧の目の前に、宇宙船やロボット、レーザー光線、動く歩道。そういうものがバーっと広がっていたんです。そういうのは当時はテレビで見るもの、つまりSFの中の話だったんです。これは子どもだけじゃなく大人もびっくりで、いい年したオヤジが、万博の敷地でそのへん歩いてる外国人にサインを貰っていたぐらいですからね」

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