2018/10/29 17:15

サメフ・ゾアビ監督、イスラエル・パレスチナ間の“緊張”をコメディで描く理由は?

脚本を兼ねたサメフ・ゾアビ監督と 出演のヤニブ・ビトン
脚本を兼ねたサメフ・ゾアビ監督と 出演のヤニブ・ビトン

 [映画.com ニュース] イスラエルとパレスチナの緊張関係をコメディタッチで描いた映画「テルアビブ・オン・ファイア」が10月29日、第31回東京国際映画祭のコンペティション部門で公式上映され、監督・脚本のサメフ・ゾアビ、出演のヤニブ・ビトンが記者会見に出席した。

 主人公は、エルサレムに暮らしながら人気メロドラマ「テルアビブ・オン・ファイア」のアシスタントとして働く、パレスチナ人の青年サラム。撮影所に行くために毎日通るイスラエル検問所で主任を務めるアッシと知り合う。ドラマの大ファンである妻に自慢するため、アッシは独自の脚本案を持ちかけ、サラムはそれをもとに正脚本家に出世する。第三次中東戦争時を舞台にした同ドラマは大人気となるが、サラムはさまざまな状況に板挟みになり、意外な結末へと突き進んでいく。

 サラムの奮闘などをメタファーに、両国のシリアスな状況を寓話的に紡いだゾアビ監督。自身の背景を「テルアビブに住むパレスチナ人」と説明したうえで、今作成立の経緯を「アラブ社会とは少し隔離されていて、毎日のようにイスラエル人と共存しなくてはならず、闘争を日常的に感じている。そうした僕の状況から、サラムが生まれた。そしてアーティストとして、パレスチナ問題をいかに違った視点の物語でできるか、自分自身の声をどう表現したらいいか模索していました。今作はコメディですが、ジョークは二の次。コメディが成立しているシチュエーションを理解してほしい」と語りかけた。

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