2019/03/26 14:00

亡命した元シリア兵、高層ビル建設現場で働く祖国の労働者を映し「『メトロポリス』と重なった」

(C)2017 Bidayyat for Audiovisual Arts, BASIS BERLIN Filmproduktion
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 長い内戦を乗り越え、バブル経済真っただ中にあるレバノンの首都、ベイルートの超高層ビルの建設現場を捉えたドキュメンタリー「セメントの記憶」が公開された。ベイルートへ亡命した元シリア兵のジアード・クルスーム監督が、青く美しい地中海を眺望する高層ビルの地下に作られた劣悪な居住空間で寝泊りしながら働くシリア人移民・難民労働者たちの姿を、1日中響き渡る現場の音とともに映し出す。来日したクルスーム監督に話を聞いた。

--レバノンの建築現場で働くシリア難民の労働者という題材を選んだ理由を教えてください。

「軍隊から逃げ、亡命を決意し初めて訪れたベイルートの景色が非常に印象的でした。美しい街に近代的な高層ビルが次々と建てられ、そこにシリアの未来を見たような気がしたのです。今のシリアは内戦で完全に破壊され尽くしていますから。そしてもうひとつは音です。ベイルートは建設ラッシュで、朝の7時から夜の7時までノンストップで工事音が響いているんです。そこで、自分がシリアに兵士としていたときに戦争の音に囲まれていたことを思い出し、シリアの戦争の音とベイルートの建築の音から構想が浮かび、その後シリア人の労働者コミュニティを知りました。人権も社会保障もなく働く彼らを撮ろうと思ったのです」

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