2019/04/19 14:00

カンヌ脚本賞「幸福なラザロ」A・ロルバケル、インスピレーションの源は“小説より奇な”事実

(C)2018 tempesta srl ・ Amka Films Productions・ Ad Vitam Production ・ KNM ・ Pola Pandora RSI ・ Radiotelevisione svizzera・ Arte France Cinema ・ ZDF/ARTE
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 中世に迷い込んだかのようなのどかな農村の暮らし。一見、貧しくも屈託なく日々を送る村人たちと、おっとりとした働き者の若者ラザロ。だが現実の時は20世紀終盤、その土地は地主の女侯爵が素朴な小作農たちを時の流れから封じ込め、隷属状態のまま搾取し続ける場所だった。そしてそんな小宇宙を、街からやってきた侯爵家の気まぐれな一人息子タンクレディが引っかきまわし、人々とラザロの運命をすっかり書き換えてしまう。

 長編三作目にしてカンヌ映画祭の常連で、現在イタリアでもっとも才気あふれる監督の筆頭、アリーチェ・ロルバケルの「幸福なラザロ」は奇想天外な物語だ。けれどもそれは現実とファンタジーを融合させて独自の世界観に導く彼女一流の発想が生み出したわけではなく、インスピレーションの源は“小説より奇な”事実だった。

 「実際にはこういう話はかなりあるの。特権を有する少数の人間がそれを、人々を無知のままにしておくために利用する。きっとインドでもアフリカでも、どんな植民地でも、たぶんフランスやイギリスの奥地でもある。でも一番驚かされたのがこの話で、もともと何年も前に学校の授業で読んだ新聞の囲み記事だったんだけど、あれからどんなに探しても見つからない、今や“幻の記事”。新聞でも本物のニュースにはならない些細な記事で、“奇妙な真実の話…”って書いてあった(笑)」

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