2017/09/27 09:26

“日本一の無責任男”植木等を懸命に演じる山本耕史に好感

山本耕史(C)日刊ゲンダイ
山本耕史(C)日刊ゲンダイ
コラム【TV見るべきものは!!】

 植木等の名を知る世代も限られてきた。しかし戦後芸能史を語る際には欠かすことのできない俳優であり、コメディアンであり、歌手であることは間違いない。

 満島ひかり主演「トットてれび」で黒柳徹子とテレビ草創期を描いたNHK土曜ドラマが、今度は植木等に挑んでいる。「植木等とのぼせもん」だ。

 昭和30年代後半の約4年間、植木の運転手兼付き人を務めた若き日の小松政夫を、物語の“狂言回し”にしたことがこのドラマの特色だ。

 昭和36年、「ハナ肇とクレージー・キャッツ」が、植木等の歌で「スーダラ節」という大ヒットを飛ばす。翌年には映画「ニッポン無責任時代」「ニッポン無責任野郎」も大人気。植木は“ミスター無責任”のイメージと共にスターとなった。だが、植木本人は「無責任男」でも「面白い男」でもない。寺の子として生まれ育った真面目な男である。そんな植木が大マジメに無責任男を演じたからこそ、「植木等」は面白かったのだ。

 このドラマでは、「こんな歌を歌っていていいのか」と悩みながらも、世間が求める笑いを届けようとするマジメ男を、山本耕史が懸命に演じている。本人に似せることよりも、植木の心情や人柄の表現に意識を向けた芝居に好感がもてる。

 また小松政夫役の志尊淳も「のぼせもん(お調子者)」を熱演。全8回は今週から後半戦だ。

(碓井広義/上智大学教授=メディア文化論)

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