2017/10/25 20:00

「新感染」監督が問う善悪の彼岸 映画「我は神なり」

「我は神なり」ポスター
「我は神なり」ポスター

 「新感染 ファイナル・エクスプレス」「ソウル・ステーション/パンデミック」に続き、ヨン・サンホ監督の「我は神なり」が10月21日に公開された。

 9月より日本公開されてきた同監督の2作は韓国社会全体にはびこる恐怖をゾンビというメタファーを通じて描いたものだった。 同作を続けて見た方は、「新感染」のフレッシュかつウェルメイドな作風と「ソウル・ステーション」の悪意と政治的主張に満ちあふれたダークなそれの差にショックを受けたことだろう。そんななか公開となる本作が描くのは、われわれを含む海外の観客にも伝わりやすい極めて普遍的な問いかけである。それはすなわち「ウソと真実」「正義と悪」、ならびに「信仰と依存」の線引きだ。

 舞台はダムに沈む田舎の村。国家からの補償金を受け取りながらも転居に踏み出せない年老いた住民たちは、街にやってきたエセ宗教団体に支配されていた。神の水を飲めば万病が治る。寄付金で教会を建てれば神の国で幸せになれる。住み慣れた家を捨てざるを得ず、少ない補償金を手に都市に流れ着いた者の行き先は「ソウル・ステーション」の浮浪者たちによって示された通りの惨めな終わりだ。そして彼らに甘い言葉をもってつけこんでくるのがソン牧師を頭に据える宗教団体であり、そのなけなしの補償金ですら吸い尽くそうとしている。観客には彼らがインチキであり、正義のない非道な人間たちであることが開始数分で、極めて暴力的な不快をもって示される。

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