2017/10/29 08:44

アメリカの白人の“闇”を浮き彫りにした映画『グッド・タイム』

『グッド・タイム』より
『グッド・タイム』より
 こんにちは、映画ライターの此花さくやです。

 11月3日に公開される映画『グッド・タイム』はロバート・パティンソンが主演の犯罪スリラー。ロバート・パティンソンといえば、クリステン・スチュワートと共演した映画『トワイライト』シリーズの紳士的なイメージが強いですよね?

 今回ご紹介する『グッド・タイム』でロバートが体当たり演技を見せるのは、なんと下層階級に生きる犯罪者の役。

 ドキュメンタリー映画のようなざらざらとした映像、観客を不安に陥れるシンセ音、どこか壊れた人間たち……息もつかせぬスピードで物語が展開していきます。

 白人の下層階級に焦点を当てた本作は、ニューヨーク・クイーンズにおける“白人特権の崩壊”を示唆しているよう。

 それでは、まず、白人特権についてお話したいと思います。

◆白人特権って本当にあるの!?

 もちろん、現代のアメリカの法律で白人に特権はありませんが、米国勢調査局が2015年に行った調査によると、白人世帯の所得の中央値(すべての値を大きさ順に並べた際に中央にくる数値)が62,950ドル(約711万円/1ドル113円で換算、以下同じ)であるのに対し、黒人世帯のそれは36,898ドル(約416万円)とほぼ半分。そしてこの収入格差の比率は1967年からほとんど変わっていないんです。

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