2018/06/22 11:00

〈エセ渋谷〉としての「似非シブヤ」展 寄稿:中島晴矢

《catcher in the city》 EVERYDAY HOLIDAY SQUAD, 700 x 1500 mm, 2018
《catcher in the city》 EVERYDAY HOLIDAY SQUAD, 700 x 1500 mm, 2018

 1973年渋谷パルコ開業、1979年SHIBUYA109開業。80年代はセゾン文化、90年代は109が「ギャルの聖地」と栄枯盛衰を繰り返す渋谷。道玄坂と宮益坂に挟まれた谷底の街で、今何が表現されようとしているのか。

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 渋谷の駅に降り立つと、そのあまりの再開発の激しさに眩暈を覚えてしまう。

 疾うに無くなった東急文化会館跡地に渋谷ヒカリエがオープンして早数年、更地になった東急プラザを向こうに見ながら、取り払われた東横線ホームの高架下を書いては消されるグラフィティ横目に潜り抜け、近年ずっと仮設状態の東口交差点横断歩道に登って周囲を見回す。すると眼下いっぱいに広がるのは、幾重にも錯綜した白い仮囲いと蛍光色の重機や三角コーン、縞模様のガードフェンス、忙しく立ち働く土木作業員や警備員たち、そして新たに建てられつつある建造物の、その剥き出しになった鉄骨、鉄骨、鉄骨。高校生のころ無為に居座っていた24時間営業の山下書店は閉店するようだが、ほとんど暗渠と化した渋谷川沿いの路地を挟んだすぐ隣には阿弥陀籤みたいなファサードのビルが伸びていて、どうやらそこには「クリエイティブワーカーの聖地」である「渋谷ストリーム」なる施設が出来るらしい、安全に回遊できる街の実現を目的とした「アーバン・コア」整備の一環として。駅前ばかりでなく、公園通りのパルコは休業して新築ビルへと建て替えている最中だし、宮下公園はホテルを備えた複合商業施設開設のためにもう解体されてしまった。これら再開発が2020年を目処に構想されていることからも明らかなように、渋谷はオリンピックをモメントとした東京におけるスクラップ・アンド・ビルドの一翼を担っている。……

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