2019/02/18 15:15

周防正行監督が語る伊丹十三監督の凄み 「狭く撮る」の極意

なぜなら、病室の外から手すりを手前に入れて撮ることで範囲が狭くとも、リアリティある雪の積もる手すりが雪国の街のイメージを思い起こさせるからです。さらに、奥の病室の窓の中で老人と看護師が戯れているといった奥行きをつくった。つまり、狭く撮りながらも、『奥行き』をつくるという空間設計が、マルサの女にある映像の豊かさの理由だと思うんです」

こうした「撮り方」が確立されたのは、伊丹さん自身の経験にあるのではと、周防監督は話します。

「きっと、伊丹さんが役者をされていたときから、日本映画の制約を強く感じ、さらに活路をどこに見出すべきかを考えられていたのではないかと思います。その中で思い浮かんだひとつが、奥行きを持たせた撮り方だったのではないでしょうか。俳優としての経験は、役者の動かし方のうまさにも表れていますしね」

予算が無ければ知恵で勝負をするのはどんな世界でも同じこと。「元気がない」と言われることも多い日本映画ですが、伊丹さんが追求したやり方に学ぶことは多いのではないでしょうか。

◆ケトルVOL.47(2019年2月15日発売)

【関連リンク】
ケトルVOL.47-太田出版

【関連記事】
20世紀SF映画の金字塔『ブレードランナー』はどのように生まれた?
日本アニメの金字塔『AKIRA』 世界中にフォロワーを生んだ細かすぎるこだわり
「BTTF Part1」の行き先が1955年だった深い理由
PC使わぬウディ・アレン監督 コピペはハサミとホッチキスで処理

今日の運勢~無料12星座占い~|楽天占い

今日の運勢

おひつじ座

全体運

やる気と根性がある日。何事も逃げずに、正面から立ち向かうと...もっと見る >