2017/09/14 15:03

世界の映画祭に衝撃を与えた、北欧スウェーデンの知られざる迫害の歴史とは…?

レーネ=セシリア・スパルロクは、東京国際映画祭で最優秀女優賞を受賞/[c]2016 NORDISK FILM PRODUCTION
レーネ=セシリア・スパルロクは、東京国際映画祭で最優秀女優賞を受賞/[c]2016 NORDISK FILM PRODUCTION

人種や民族への差別は、映画や文学で多く登場するテーマ。だが、理想郷のイメージが強い北欧スウェーデンでも、民族差別があったことを知っている人は少ないだろう。映画『サーミの血』(9月16日公開)では、その知られざる迫害の歴史が明かされる。

“サーミ”は、北欧のラップランド地方でトナカイを飼い、独自の言語を持つ先住民族サーミ人のこと。1930年代、スウェーデンのサーミ人は、他の人種より劣った民族として差別されていた。自分たちの言語を禁止される一方、周りに「不潔」と罵られながらサーミ社会に閉じ込められ、さらに、裸で記録写真を撮られるなど、辛い仕打ちを浴びてきた。映画では、サーミ人の少女クリスティーナが、差別に抗い生き抜く成長物語が描かれる。

本作のためにその才能を見出された主人公を演じる新人レーネ=セシリア・スパルロクは、今もトナカイを飼い暮らしているサーミ人。繊細で豊かな表情を見せたその演技は、2016年の東京国際映画祭で、審査委員長のジャン=ジャック・ベネックス監督ほかに高い評価を受け、最優秀女優賞を獲得、世界の映画祭でも絶賛された。彼女の強い目ヂカラは、人種差別の愚かさを物語るように気高く神々しい。

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