2017/05/31 18:00

bloodthirsty butchersのオルタナティブな傑作『kocorono』に詰め込んだ型にはまらないロック

『kocorono』/bloodthirsty butchers (okmusic UP's)
『kocorono』/bloodthirsty butchers (okmusic UP's)
前回紹介したZARDの坂井泉水もそうだが、春は何故か有名アーティストの命日が多い。尾崎豊、Dragon Ashの馬場育三は4月、hide、忌野清志郎は5月に亡くなっている。bloodthirsty butchersの吉村秀樹も2013年5月27日、若くしてこの世を去った。bloodthirsty butchersは一般的な知名度では前述のアーティストに及ばないかもしれないが、『フジロックフェスティバル』の常連でもあり、多くの海外ミュージシャンからも共演を嘱望された彼らは、1990年代以降、日本を代表するロックバンドのひとつであったことは間違いない。決して忘れてはならない偉大なるバンドである。

【その他の画像】bloodthirsty butchers

■ロックにおける独創性、創造性

さまざまなシーンで聞くことがある“オリジナリティー”という言葉。曰く、“創造性が大事”とか“独創性を発揮しよう”とか、そんな感じで使われている。音楽の世界においても、このオリジナリティーは重宝される傾向にあることは間違いないのだが、これがなかなか曲者元木だ。例えば、「真にオリジナリティーのあるロックはThe Beatlesだけ」とかいう話を聞いたことはないだろうか。ロックでやれることはほとんどThe Beatlesがやったとか、The Beatles以後のバンド、プロデューサーは自分のバンドをThe Beatlesに似せようとしていたとか。確かにThe Beatlesが世界の音楽シーン、世界のポップカルチャーシーンに与えた影響は計り知れないし、それは議論を待たない。だが、そのThe Beatlesが真のオリジナリティーある音楽だったかというと、それは微妙なところだ。何しろThe Beatlesのメンバー自身が1950年代のミュージシャン──Elvis Presley、Little Richard、Chuck Berryからの影響を公言している。「Roll over Beethoven」(『With the Beatles』収録)、「Rock and Roll Music」(『Beatles for Sale』収録)はChuck Berryのカバーだし、ロック以外にもThe Beatles はR&Bやソウルナンバーをカバーしている。よって、完全なるオリジナリティーはないし、そもそもElvis Presley、Little Richard、Chuck Berryらによる音楽=ロックロールにしてもR&B、ブルース、カントリー、ジャズからの派生とも言われているので、何がオリジナルかはかなり微妙だ。この話を突き詰めていくと、クラシックまで遡るが、モーツァルトが“私はオリジナルな曲など作ろうと努力したことなどこれっぽっちもない”と言ってるから、バロックやルネサンスまでいくのだろう。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

どっちつかずになりやすい運気。今日は家に帰って、勉強や調べ...もっと見る >

おすすめキャンペーン