2018/02/07 18:00

『ANTHEM〜パワーメタル戒厳令〜』は関東HR/HMをけん引し、日本において“NWOBHM”を提示したANTHEM、入魂の一作

■日本の“NWOBHM”を代表するバンド

さて、そのデビューアルバム『ANTHEM~パワーメタル戒厳令』。ひと言で言えば、とても勢いにあふれたアルバムであると思う。M3「LAY DOWN」やM8「BLIND CITY」といったミディアムもあるにはあるが、基本的には堅めのギターリフがグイグイと楽曲を引っ張るナンバーがほとんどで、M4「RACIN'ROCK」やM9「STAR FORMATION」といったシャッフルが典型だが、リズムはやや前のめりなほど突っ込み気味である。それがとてもスリリングで、本作がデビュー作であることを考えると、メジャーシーンに立ち向かう彼らの意気込みを体感させられるようでもある(M4とM9がミディアムといっても、このアルバム収録曲内で比較してミディアムということであって、他のバンドなら十分に速い部類に入るかもしれない)。

しかも──マイナー…というと語弊があるかもしれないが、歌もギターも解放感100パーセントという感じではなく、どこか密室的というか、内向的な旋律である。また、ギターソロが長い。いや、単に長いということでなく、ちゃんとドラマチックで、よくある歌の添え物といった感じではなく、ギターがしっかりと主役を張っている印象だ。M1「WILD ANTHEM」のソロが分かりやすいと思うが、ギターソロパートが2ブロックに分かれて展開する。ポップスに慣れた耳では“まだ続くの?”といったふうに聴いてしまうかもしれないが、概ねそんな感じなので、ここにもバンドの矜持であり、意地を見ることができる。とにかく攻撃的というか、アグレッシブさが漲っているのだが、この辺は彼らが1970年代後半の“NWOBHM(=New Wave Of British Heavy Metal)”の影響を受けたことも関係しているのだと思われる。このムーブメントを標榜したバンドたちへのオマージュを感じさせるサウンドもさることながら、文字通り、新しいブリティッシュヘヴィメタルを目指したと言われる“NWOBHM”と同ベクトルの精神性で、ANTHEMは日本のシーンに立ち向かった。その魂が音源に込められたのだろう。

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