2017/05/26 07:00

『花戦さ』けったいな僧侶役の野村萬斎 天真爛漫が演技の軸

映画『花戦さ』で初代・池坊専好を演じた野村萬斎
映画『花戦さ』で初代・池坊専好を演じた野村萬斎

 人の名前を覚えるのが苦手。権力にも世俗にも興味がないから、その場の空気も読めないし、読もうともしない。けれども、花に対する感受性の鋭さは比べるものもない──。映画『花戦さ』でそんな、“けったいな”僧侶、初代・池坊専好を演じた野村萬斎(51才)。

「きれいな花を見れば、身も心も吸い込まれていく。そして“ああ、きれいだ”と感情を露わにする。そうかと思えば放心状態で花を見続ける。純粋無垢な人物ですから、終始一貫テンション高く演じきった感がありました。正直なところ疲れましたね」(萬斎・以下同)

 京都・頂法寺六角堂で朝夕仏壇に花を供える花僧で、立花の名手だった初代・池坊専好が、暴君となった豊臣秀吉(市川猿之助)に花で一世一代の大勝負に挑む姿を描く『花戦さ』。本作には、花をいけたという記録から、今年、発祥555年を迎える華道家元「池坊」の監修による、200瓶を超えるいけばなが登場している。

 専好は戦国時代を生き、今日に伝わる華道の確立に寄与した実在の僧侶。実際に花をいけた記録も残されている。だが、その人物像はほとんど知られていない。役作りの苦労を聞くと、

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