2017/09/19 07:00

野際陽子さんの女優魂「病気だからと出演シーン削らないで」

主宰する演劇の稽古などが行われる倉本聰さんのアトリエ
主宰する演劇の稽古などが行われる倉本聰さんのアトリエ

 今年4月からスタートしたドラマ『やすらぎの郷』(毎週月~金曜昼12時半~、テレビ朝日系)が、いよいよクライマックスを迎える。立案者であり、『やすらぎの郷』の脚本家・倉本聰さんは、居を構える北海道・富良野でドラマにかける思いを語った。

 6月に井深凉子役の野際陽子さん(享年81)が肺腺がんで亡くなった。末期は撮影現場で酸素チューブをつけながらも、女優としての強い信念で出演シーンを撮りきったという。

「去年の8月に脚本が上がったときは、病気のことは全然知らなかった。凉子がジョギングする場面で“実は肺を半分取っていて走れないの”と言われて、その時に知ったんです。“病気だからと出演シーンを削らないで”と、最後までおっしゃっていたし、周囲には病気を微塵も感じさせない演技は立派でした。

 でもね、本当はもう少しせりふがあったんです。7シーンぐらい書き替えました。野際さんには一応お伝えして、(加賀)まりこ(73才)にせりふを回したりして。“野際さん、このせりふは言いたかったろうなぁ”というのは随分ありました。書き直しながらつらかったですよ。彼女の気持ちを思うとね。

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