2017/10/10 16:00

名女優が「この人だから脱いだ」と語る鬼才・五社英雄の世界

昭和を代表する映画監督だった(五社プロダクション提供)
昭和を代表する映画監督だった(五社プロダクション提供)

 10月12日から京都で開催される「京都国際映画祭」。今年は没後25年となる日本映画界の鬼才・五社英雄監督の作品が特集上映される。彼はいかにして、修羅と官能の世界を作り出したのか。多くの女優たちが「脱ぐ覚悟はできていた」と語るその理由はどこにあるのか──。時代劇研究家・春日太一氏が五社ワールドについて寄稿した。

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 五社英雄監督は元々はフジテレビのディレクターだった。この時期に撮ってきた作品の大半は、男たちによる骨太のアクションで、その演出スタイルの容赦ない荒々しさから「五社血出お」「五社ひでえよ」などと揶揄されて、役者たちに恐れられていた。そのため、特に名の知れた女優たちは、あまり五社作品に出たがらなかったという。

 また、その頃の五社作品では、女優たちは「男たちのドラマの付け足し」という扱いで、存分に芝居をさせてもらえることはほとんどなかった。それが、フジテレビを退社して最初に撮った『鬼龍院花子の生涯』(1982年)以降、女性を主人公にした文芸作品を監督するようになると、スタイルも一変する。

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