2018/05/19 16:00

役者の「ゆりかご」唐組紅テントには人をさらう力がある

若い観客も増加(唐組提供『吸血姫』)
若い観客も増加(唐組提供『吸血姫』)

 テクノロジーの進化は人の嗜好を変える。だが、どれだけ「中継」「再生」が容易になっても抗いがたい魅力を持つ「生の空間」が存在するのもまた事実だろう。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が指摘する。

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 CDの売上減少が目立つ昨今。ネットでの有料配信・ダウンロード数は増加しても、CDの落ち込みをカバーするほどには至らず。複製コンテンツに替わって今人気を集めているのが、ライブです。その市場規模は急拡大し2006年からの10年間で、なんと2倍近くにまで拡大したとか。

 目の前でアーティストが汗を流し、身をよじらせ、声を振り絞る。二度と再生できない「今・ここ」だけの時・空間を、好きなアーティストの肉体と一緒にリズムを共振し、体感する幸せ。それはまさしく一回性の至福、特権的な体験です。

 そうしたライブの楽しみは、何も「音楽」に限りません。舞台・演劇に足を運ぶ人も目立つ昨今。そもそも演劇の原点は「芝居」、読んで字の如く「芝の上に座って見る娯楽」です。屋外の土の上で繰り広げられる「芝居」スタイルを、長年追い求めてきたのが唐十郎氏。劇団員が自らの手で土の上に柱を立てて、紅い色のテントを張り、地面にはゴザを敷く。観客たちはその上に膝を抱えて座り、舞台に見入る。

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