2018/06/07 16:00

芸術選奨新人賞獲得、桃月庵白酒の「顔芸」と「声色」

桃月庵白酒の魅力は?
桃月庵白酒の魅力は?

 音楽誌『BURRN!』編集長の広瀬和生氏は、1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接している。広瀬氏の週刊ポスト連載「落語の目利き」より、平成29年度芸術選奨新人賞を受賞した、「顔芸」と「声色」で笑わせる桃月庵白酒について解説する。

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 前回、国立演芸場の花形演芸大賞について書いたが、文化庁が与える「若手の賞」に芸術選奨の文部科学大臣新人賞がある。

 演劇、映画、音楽、文学、芸能などの各分野で「優れた業績を挙げた者またはその業績によってそれぞれの部門に新生面を開いた者」に対し毎年3月に文化庁が贈るのが芸術選奨文部科学大臣賞、及び同新人賞で、平成29年度の大衆芸能部門で入船亭扇遊が文部科学大臣賞を、桃月庵白酒が新人賞を受賞した。

 受賞翌月の今年4月、僕は白酒の高座を7席観た。まずは6日・めぐろパーシモン大ホール「白酒・兼好・一之輔」での『お見立て』。白酒の『お見立て』は杢兵衛のキャラが際立っていて、「顔芸」と「声色」で笑わせる白酒の真価が発揮される演目だ。喜瀬川に伝授された「脛の下に扇子を置いて体を揺らしてゴリゴリやって痛みで笑いをこらえる」策を実施する喜助の動き、狼やフクロウを思わせる杢兵衛の泣き声などのバカバカしさは白酒ならでは。

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