2017/08/24 17:50

『氷の微笑』監督の最新作『エル ELLE』 米国人女優が主演を拒絶した理由

『エル ELLE』(C)2015 SBS PRODUCTIONS-SBS FILMS-TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION-FRANCE 2 CINEMA-ENTRE CHIEN ET LOUP
『エル ELLE』(C)2015 SBS PRODUCTIONS-SBS FILMS-TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION-FRANCE 2 CINEMA-ENTRE CHIEN ET LOUP

 インタビューの部屋に入ると、シュッと長身の白髪の老人がいた。ポール・ヴァーホーヴェン(PV)監督だ。78歳だと事前に散々聞かされていたが若い。というか気が漲っている。『ロボコップ』(1987)『トータル・リコール』(90)『氷の微笑』(92)『スターシップ・トゥルーパーズ』(97)など大ヒットとともに来日した頃と印象はそう変わらない。すごい。

 彼が新作として選んだのは、フィリップ・ディジャン(『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』)原作の『エル ELLE』。2016年のカンヌ映画祭コンペティション部門で高い評価を得ると同時に、自分を蹂躙(じゅうりん)したレイプ犯らを追い詰めていくゲーム会社経営者ミシェルを演じたイザベル・ユペールがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。そして力強く、常識にとらわれないミシェルの在り方は、世界中の評論家が議論するところとなった。

 殺人事件を起こし服役中の父、若い男と暮らす母、自立できない息子と、息子を翻弄する嫁、そしてゲーム会社の社員と経営者と、ミシェルは様々な人間関係をまとう。彼らの思惑は複雑に絡み合い、物語は単純なレイプ犯探しのミステリーにとどまらない。彼は、なぜこの原作を映画化したいと思ったのか? そのきっかけからうかがった。

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