2017/06/20 17:00

“ラクダ丼”を食す至福のひととき――高野秀行のヘンな食べもの

©イラスト 小幡彩貴
©イラスト 小幡彩貴

 ラクダ肉は中東やアフリカでも決して一般的な食材ではない。

 妻とチュニジアに行ったときも探すのに苦労した。レストランや食堂のメニューには全く存在しない。そこでトズールという砂漠の町へ行ったとき、途中のバスで知り合ったブバケルという若者に「調理してほしい」と頼んだ。

 トズールに朝、到着すると、さっそく市場へ。生きたラクダが食用として売られていたが、ほとんどが頭の高さが二メートル未満の仔ラクダ。訊けば、一歳が日本円で約四万八千円、二歳が六万円とけっこういい値段。さすがに一頭買うわけにいかないので、肉は肉屋で購入。一キロざっと五百六十円。この肉をいったんブバケル君に預けた。

 昼頃、彼の自宅を訪問すると、お母さんがラクダのクスクスを作ってくれていた。イスラムの作法では成人男子しか客人と食事をしないので、ブバケル君とお父さんと四人でちゃぶ台のような低い食卓を囲む。チュニジアも田舎の一般家庭は床にすわるのだ。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

感情のアップダウンが激しくなりそう。怒りのあまり八つ当たり...もっと見る >