2017/09/21 11:00

私にとって最強の相手 ナムルは“鍛えられる料理”――平松洋子の「この味」

©iStock.com
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 鍛えられる料理というのがある。カタく聞こえるけれど、じっさいあるんですよ、それが。

 どんな料理も、作るたびに進化したり変化したり、これで完成したと思っても、自然や環境によって素材もおのずと変わる。着地点が自在に移動する体操競技のようなもの。何度おなじ料理を作っても、食べても、おいそれと飽きないのはそのためだ。べつの言い方をすれば、料理には無数の着地点があり、飛距離はいくらでも伸ばせるということ。そのあたりを体現する料理にジャストミートすると、これはがぜん鍛えてもらえます。

 私の場合、最強の相手のひとつがナムルだった。

 ナムルは朝鮮半島の食文化にとって重要な役割を担う野菜の和えもので、食卓にのぼらない日はない素朴な料理でもある。野菜、山菜、野草、根……火を通し、醤油やごま油、唐辛子やにんにくで味つけすれば、ナムルにならないものはない。いってみれば、野山や畑でとれる手近な材料をおいしく食べるための知恵の所産、あるいはオリジナルな食風習。

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