2017/10/19 11:00

“微妙なゴキゲン”を見つけに。「セコスタンス」でいこう――平松洋子の「この味」

©下田昌克
©下田昌克

 雑誌「ひととき」を読んでいたら、お!となった。京都在住、バッキー・イノウエさんのエッセイに登場した言葉「セコスタンス」。私は、グルーヴ感のききまくったバッキーさんの文章の長年のファンだが、相変わらずスルドいところを突いてくる。

「セコスタンス」とは、街場で「微妙なゴキゲンを見つける」構えのこと。キレ味のいいフレーズはもちろんバッキーさんの命名で、値段とか空気とか、ちまちまと細かいスキマに楽しさを見出す“スタンス”。飲んだり食べたり、あくまでも当日「行きがかりじょう」。店の前で臨時休業の札にがっかりしたとしても、「残念こそ街のご馳走や」。うそぶいてみせる「セコスタンス」も、上級者の腕のみせどころ……うーんさすがだ。

 飲み食いは、相手(店とか味とかサービスとか)に「もっともっと」を求めるより、自分を上手にあしらうほうがイイコトに出逢える早道。でも、そのためにはやせ我慢も必要なのがつらいところ。「セコスタンス」は細部に宿る。

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