2017/12/26 17:00

ペルー発、華やかでやがて虚しき「ピスコサワー」――高野秀行のヘンな食べもの

イラスト 小幡彩貴
イラスト 小幡彩貴

 アンデスの由緒ある酒・チチャ。

 その美味さをアマゾンで知った私だが、アンデスの町クスコに戻ってからチチャは飲めなかった。

 当然、どこかにあるのだろうが、今や地元庶民(特に農民)の地酒となったチチャは観光都市と化したクスコの町では簡単に見つからないし、私も積極的に探さなかった。

 だいたい、チチャは昼間に仲間たちとわいわいやりながら飲むか、あるいは喉が渇いたとき水やエナジードリンク代わりに一杯さくっとひっかける酒で、冷え込みがきついアンデスの夜にガブガブ飲むものじゃない(薄いのでガブガブ飲まないと酔えない)。

 では、夕飯の前後にキュッと飲んで酔えるような強いローカル酒はないのか? というと、これがちゃんとある。ブドウの蒸留酒「ピスコ」。

 十七世紀初め、つまり日本の江戸時代初め、まだ大坂の陣で真田信繁が活躍していた頃、ヨーロッパから移住した人が首都リマの近くにあるピスコで作り始めたからこの名がついた。ブランデーの一種だが、樽で熟成させないので無色透明。

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