2018/03/27 17:00

昔は本当に処女が作っていた口噛み酒――高野秀行のヘンな食べもの

イラスト 小幡彩貴
イラスト 小幡彩貴

※前回「 『君の名は。』で有名になった「口噛み酒」を追って南米へ! 」より続く

「マサト」と呼ばれる口噛み酒を求めてアマゾンにたどり着いた私は、「今はもうマサトを口で噛んで作らない」という衝撃の事実を知らされた。サトウキビなどを混ぜて発酵させるという。

 一瞬、ショック死しそうになったが、作り方を知っている人はまだ存在するはず。探してみたら、ワチペリという先住民の村のテオフィラさんという村長夫人が知っているとわかり、特別に頼んで作ってもらえることになった。先住民の村長といっても、今では町に家をもっており、雑貨屋を経営していた。二人は週末になると、村へ帰って、農作業をしたりするらしい。早速、翌日私たちは車で約一時間のところにある村へ行き、口噛み酒を見せてもらうことにした。伝統文化に詳しいフリアンという年配の村の人も同行してくれた。

 マサト作りはまず、原料であるキャッサバを調理することから始まる。テオフィラさんはマチェーテ(山刀)で細長いイモを手際よく切り、皮を剥くと、よく洗ってから二つの鍋へ分けて入れた。分けたのは、マサトを二つの方法で作ってもらうためだ。すなわち、伝統的な口噛み式と「近代的」な方法である。

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