2017/11/09 11:00

超一流料理人が作った“誰もやったことのない天ぷら”

 
料理に人生のすべてをかけてきた日本を代表するシェフたちが、人生の終わりに作りたい料理とは、誰のためのどんなメニューなのだろうか? そのときを想像しながら、巨匠が目の前で調理してくれた渾身の一皿。題して『マエストロたちの最後の晩餐』。明日、人生が終わるとしたら、あなたは最後に何を作りますか?
 

 
■『てんぷら近藤』店主・近藤文夫さん
 
料理人に限らず、一流と呼ばれる人は現状に満足しないもの。数々の名物天ぷらを誕生させた近藤さんもそう。
 
「僕は常に可能性を追求したいと思っているんです。挑戦は自分を成長させる。男っていくつになってもそういうとこがあるでしょう?」(近藤さん・以下同)
 
そんな近藤さんが人生最後に挑むなら  答えは「誰もやったことのない天ぷら」。それも今回が本邦初公開、最高級のアワビと松茸を使った夢のような味を作ってくれるという。さてさて海の幸と山の幸の王者、賢人はどう競演させるのか?
 
「イメージは頭でできていますよ。中途半端なことはしたくない」
 
ニヤリと笑うと、目もくらむほど大きなアワビを薄衣で丸ごと揚げてスライスし、これまた1本のまま揚げてカットした松茸を豪快に包むという、斬新で贅沢な一皿を完成させた。アワビはぷりりと軟らかく、寄り添う松茸のなんと滋味深いこと。天ぷらの概念を打ち破る、これぞ近藤ワールド全開である。
 
「今回アワビと松茸を選んだのは、今の季節の最高食材だから。一見天ぷらには見えないけど、衣で包んで蒸すように揚げる天ぷらの技法でないと、この火の入り方、食感、香りは出せないんです」
 
では、これを誰のために?
 
「自分です。50年以上仕事してきた完成度を確かめるためにも、最後は自分の最高の技でその時季に最高の食材を天ぷらにして食べたいですね。それが僕のプライド」
 
つまりは、死ぬまで挑戦、死ぬまで天ぷら職人。いやはや男のロマンは永遠なのです。
 
【てんぷら近藤】
'91年に開店。故・池波正太郎も愛した、旬材の味を引き出した軽やかな天ぷらを楽しませてくれる。さつまいもの天ぷらはぜひ食したい名物。'09年よりミシュラン2つ星に。

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