2017/08/09 12:16

【第18回】父の作った空間と、母が選んだブレンドの味「純喫茶クラウン」

店で使われている内装や家具は、創業当初から変えていないのだそう。年季の入ったソファは程よく柔らかく、腰をやさしく包み込むような感覚で、快適な座り心地を維持している。高級クラブという側面を持っていた成り立ちから、当時の贅沢な品で店を作り上げたのだろう。良品は、年月を経ても良品のままだ。コーヒーカップなどの食器も、創業当時のものを大切に使い続けている。

「父が東京のいろいろな店に足を運び、目で学んで、この店をデザインしたらしいですよ」と律子さん。昭和中期の東京を知る客から「なんだか懐かしい雰囲気ですね」と声をかけられることも多いそうで、父が東京の店で見学したことを伝えれば、客はなるほどと膝を打つ。律子さんは「私はそっち(東京)を知らないので、なにがいいのか分かりませんけどね」と笑う。

■ “コーヒー飲みの店”を掲げるクラウン

「純喫茶クラウン」のブレンドコーヒー(350円)は、7種類の豆をブレンドした“ブラジル”と名付けられたオリジナルブレンドのみ。これをネルドリップで丁寧にいれている。律子さんは「コーヒーの味も当初から変わってませんでね。母が『この味なら取引します』と問屋さんと決めて、それがずっと続いていますの」。“ブラジル”は、酸味がキリリと強めでありながら口当たりはなめらか。「ほかでは飲めない味のはずですよ」と律子さんは続ける。店の外壁には“コーヒー飲みの店”と書かれている。この味には当初から相応の自信があるのだ。

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