2017/08/09 12:16

【第18回】父の作った空間と、母が選んだブレンドの味「純喫茶クラウン」

同店のメニューはシンプルである。コーヒー以外には紅茶(350円)、ミルク(350円)といった定番のドリンクがあり、食事はバタートースト(350円)だけ。「10年ぐらい前まではランチもやっていましたけど、もう止めちゃいました。今はもう、生きていける分だけ稼げればよくてね、欲もないから」。両親の遺してくれた店があるから、できる範囲で続けている、というのが「純喫茶クラウン」の今ある姿というわけだ。

■ アーティスト作品という新しいエッセンス

店内の壁に、木の描かれた一角がある。これは、愛知県で2010(平成22)年から3年に1度開催されている、現代アートの祭典“あいちトリエンナーレ”に店として参加した際、アーティストの淺井裕介氏が店を訪れ、マスキングテープを使って描いた作品だ。「絵なんですけど、近くで見ると浮いているようにも見えますのよ」と律子さんはどこか誇らしげに紹介する。

「純喫茶クラウン」は律子さんの父母が遺した店ではあるが、それをそのまま残すだけでなく、先のアート作品に代表されるような、新しい要素もさりげなく追加されている。また、店の内外には生花が飾られており、名古屋市中区の都会的な地域で、ひときわやさしい印象を感じさせてくれる。これは律子さんの趣味を反映したものだ。

人によっては懐かしく感じるだろうが、多くの人にとっては新鮮に感じられるであろう「純喫茶クラウン」。この個性的な雰囲気で過ごす時間は、ほかでは味わえない貴重な体験になるはずだ。【東海ウォーカー/加藤山往】

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