2017/08/24 13:00

女は男に守られる?そんな昔の常識の息の根を止める『ワンダーウーマン』

 男は女を守り、女は男に頼るもの。なんてひと昔前、いやすでに大昔前の常識だっただろう。

 だが、今でもその常識は生き残っている。そこでダイアナことワンダーウーマンが、完全にその息の根を止める。それも従来の攻める強さから、“ 守る”強さへと姿を変えて――。

 DCコミックスで唯一の女性ヒーロー・ワンダーウーマンがいかにして美女戦士へとなったのか。
『モンスター』で主演のシャーリーズ・セロンをアカデミー賞主演女優賞へと導いた女性監督パティ・ジェンキンスが14年ぶりの監督作に選んだのは、誕生してから75年以上も熱い支持を集める最強&華麗な『ワンダーウーマン』。

 ミス・イスラエルであり、「世界で最も美しい顔100人」の2位に選出されたガル・ガドットを主演に、単なるヒーロー映画に収まらない重厚なテーマを詰め込んだ作品に仕上げた。

第一印象を裏切り続けるギャップの数々

  ワンダーウーマンの存在自体は多くの日本人にとってマイナーで、本作のポスタービジュアルを目にした瞬間に興味を失う事は分かっている。

「なんなんだこの格好は」
……気持ちは分かる。分かるけど、ちょっと待ってほしい。その先の先まで辿り着けば、その第一印象は裏切られ続ける。従来のヒーロー映画のみならず、他のアクション作品にはない映画体験が味わえるのだ。

 イスラエルで兵役経験もあるという主演・ガル・ガドットの剣よりも盾を駆使する激しいアクションシーンと、戦争を嫌い、平和を望む一途な眼差しにやられる。
馴染めないコスチュームが段々自然に思えてくるし、時折見せる笑顔が何よりも男女問わずハートを射抜く。

 ただカッコいい女性像だけではなく、世間知らずの可愛らしい一面もちゃんと描かれている。ロンドンに降り立ったダイアナが初めて世俗に触れて、社交マナーや人間社会の常識を教わるシーンがお茶目だ。
一度決めたら梃子でも動かない強い意志が、まるで少女のように幼く見える瞬間が描かれることで親近感を覚えてしまう。

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