2018/01/03 12:00

9年間で9回死にかけた少年の、知られざる驚愕の真実とは『ルイの9番目の人生』

 1年間に1回、毎年恒例の行事のように死にかける少年。
このプロットからして、少し現実離れした印象を受けるかも知れない。
しかし、その正体はあまりにも現実的だ。

“家族”を持つ者なら誰もが少なからず持つであろう愛情の飢餓感と、こんなに身近に居るのに互いに理解し合えないという絶望感を刺激してくる。

 イギリス人作家リズ・ジェンセンによる同名小説を、アレクサンドル・アジャ監督が映画化。
アカデミー賞作品『イングリッシュ・ペイシェント』の故アンソニー・ミンゲラ監督が生前映画化を望んでいた企画を、彼の死後、息子で俳優のマックス・ミンゲラがプロデューサー兼脚本家として実現化した。

少年は何を考えているのか、全く分からない。

 大人びた冷静な視点と、冷酷なまでに正直な物言い。
ミステリアスなムードを醸し出す9歳のルイは、心理カウンセラーや小児神経科医などその道のプロすら頭を抱えるように、何を考えているのか全く分からない。

 母・ナタリーはそんなルイに対し過保護になり、彼を取り巻くすべての危険なものから避けるよう促す。それも無理はなく、9度も死にかけた息子を持つ母としたら当然の話だろう。

 しかし、これは“偶然”と“必然”を何度も行き来する物語だ。ナタリーのもとに届く差出人不明の警告文と、小児神経科医・パスカルがうなされる悪夢。ルイの身近な人にまで不可解な事故が重なり合うことで、この世界の“当然”が疑われていく。その過程が極めてスリリングだ。

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