【岩井志麻子】「好きだけど別れる」の本音とは? 40代独身・カツ子の場合
仮に婚活のカツ子としておくが、カツ子は有名企業勤務でそこそこ美人だ。
元々そんな堅実でも尻軽でもなく、ぼんやりと好きな男と恋愛結婚したいと願っていたら、四十路の独身に。遅まきながら婚活を本気でやり始めた頃から、狙いを絞った。
「この歳まで待ったしこの歳になっちゃったんだから、あれこれ注文もつけないし夢も見ない。容姿、性格、すべてに目をつぶるから、とにかく社会的ステイタスのある男!」
学歴、収入、育ちのいい男性を紹介された
そう触れ回ったものだから、顔の広い先輩がある男性を紹介してくれた。
エリートのエリ男としておくが、彼は婚活市場の女が色めき立つ職業で、当然ながら学歴も収入も素晴らしい。際立つ美男ではないが、いかにも育ちが良さそうで、性格も穏やかだ。
そんなエリ男なのに、同じく四十過ぎて結婚歴なし。本人は結婚したいといい、ときおり令嬢と見合い、美女とデートもしているとか。なのに、どれも続かないらしい。