2017/10/19 20:05

1人一票は「一票」にあらず?一票の格差問題とは

選挙区ごとの1票の格差が2倍を超えることは裁判所によって、「違憲状態」とされていますが、解決のための有効な手だては見つかっておらず、選挙のたびに問題となっています。でも、そもそも1票の格差とは何でしょうか?
選挙区ごとの1票の格差が2倍を超えることは裁判所によって、「違憲状態」とされていますが、解決のための有効な手だては見つかっておらず、選挙のたびに問題となっています。でも、そもそも1票の格差とは何でしょうか?

選挙無効?「一票の格差」問題とは?

10月10日に衆議院議員総選挙が告示されました。国政選挙が実施されるとほどなくして選挙無効訴訟が日本全国で提起されるが通例となっています。選挙無効訴訟では、いわゆる一票の格差が問題とされるのですが、この一票の格差というのはどのような問題があるのでしょうか(なお、以下は衆議院議員選挙の問題についてコメントしています)。
 

どんなときに「一票の格差」は生じる?

例えば、定員1名のA選挙区は有権者数100万人、同じくB選挙区は有権者数20万人だとします。そうすると、議員が当選するためにはA選挙区は、B選挙区よりも多数の票が必要になります。
このような状態を“投票格差は5倍”
単純に有権者数の比率でいえば、5:1ですから、A選挙区ではB選挙区より5倍の票を得ないと当選できないことになります。これを有権者の側からみると、A選挙区の一票は、B選挙区の一票の5分の1しか価値がないことになります。このような状態を“投票格差は5倍”などといいます。
 
そもそも、選挙権は、民主主義国家で最も基本的な権利です。しかし、一票を投じる権利が認められたとしても、その効果がこの例のように他の選挙区と比べて5分の1に減ってしまうのは問題ではないかということになります。
 

憲法の「法の下の平等」に反する

憲法14条1項は「すべて国民は、法の下に平等であって……政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と規定しています。これを法の下の平等とか平等原則といいます。一票の格差は、この平等原則に違反しているのではないか、したがって、一票に格差のある状態で実施された選挙は憲法違反ではないか、という問題が提起されるようになります。これが一票の格差の問題です。そして、この問題が裁判で審理されるのが選挙無効訴訟です。
 

人口比例に合わせたとしても偏る場合も……

憲法学者のなかでは、一票の格差が2倍を超えるのはダメといった考えが多数のようです。というのは、2倍を超える格差を認めると、最も投票価値が低い選挙区の有権者の1票と、最も高い選挙区の有権者のそれを比べると、最も投票価値の低い選挙区の1票が「1票」分の価値もないということになってしまうからだと思われます。

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