2017/09/26 11:00
蜷川幸雄さんのゴールド・シアターが再始動 次回は「福島」がモチーフ
■ 「台詞をスラスラ言うのだけが演劇の面白さじゃないと思う」
「蜷川さんという人は、演劇のなかで、人がどの立場に立っているかという“場”を重視していた方だと思います。僕はこれまで家庭の中のいびつな世界を描いてきましたが、蜷川さんに託す戯曲に関しては、あえて社会的な問題を意識して書いてきました。そこでなら、お互いが繋がれるような気がしていたんです」
その蜷川さんと話していた次回作のモチーフが福島だったという。
「いま避難指示解除地域では、家の中にイノシシが入り込んでいるっていう状況があるんですよね。福島が抱える一番の問題は放射能だと思うのですが、放射能を直接的に描くのではなく、イノシシの問題に置き換えて物語にできたらと思ってます」