2018/06/16 11:00

「そんなところから女性が!?」 舞台「ドゥクフレ」が気になる!

コンテンポラリーダンスと聞くと、高尚で少し難しい印象を受けるかもしれない。しかし、それがサーカスであれば、なんだか楽しくてワクワクするような響きに変わる。フィリップ・ドゥクフレの作る舞台には、そんな、次に何が起こるかわからないサーカスの持つワクワク感と賑やかさが詰まっている。

■ ユーモアと驚きと美しさが詰まった、まるで魔法のような小品集。

ドゥクフレは、フランス生まれの振付家で演出家。これまでにもフランスでおこなわれた‘92年のアルベールビルオリンピックの開会式と閉会式をはじめ、シルク・ドゥ・ソレイユの公演やパリの老舗キャバレーのショーなどの演出を幅広く手がけ、世界中にファンを持つ人気クリエイター。その人気の理由はたくさんあるけれど、何よりも飽きっぽい子供でも惹きつけられる楽しさとユーモア、さまざまなエンタメを知り尽くした大人でも驚くようなアイデアあふれる仕掛け、そして洗練されたビジュアルセンスで、観客層を問わず楽しませてくれるのが魅力だ。

上の舞台写真をよーく見てほしい。逆光にひとりの女性の影が浮かび上がる。美しく均整のとれた体がしなやかに動き出したかと思うと、次の瞬間、頭の影がふたつになる。思わぬ不意打ちに、一瞬はギョッとするけれど、次第にその不可思議な世界に引き込まれ釘付けになってしまう。照明や映像、セットや小道具など、他にもさまざまな舞台効果を使った作品は多く、どれも次々と見たこともないようなトリッキーなシーンが展開されるけれど、一番の見どころは、ダンサーたちの肉体の美しさと、そのテクニックの高さだ。CGが当たり前の時代、どんな超絶的な場面も映像でならば形にできてしまい、そこに驚きはない。けれど、ハイテクな仕掛けや映像だと思って見ていたものが、じつは人の体だったとわかった瞬間の驚きと感動といったら! そんな楽しさがあらゆるところにちりばめられているのだ。

今回は、昨年フランスで初演された新作をいち早く日本で上演するオムニバス公演。前述の幻想的な影絵の場面もあれば、架空の部族のダンスや、ダンサーたちが空中で繰り広げるパ・ド・ドゥ(男女2人のダンス)なども。なんとそのなかには、日本好きとして知られるドゥクフレが日本文化にインスパイアを受けた作品もあり。それぞれ違うアイデア、違うテイストで繰り広げられる全5作の短編集だけに、初のドゥクフレ体験にぴったり。舞台全体を使って目の前で繰り広げられる魔法のような作品をぜひ堪能したい。

フィリップ・ドゥクフレ カンパニーDCA『新作短編集[2017]』6月29日(金)~ 7月1日(日) 与野本町・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール S席6500円 A席4000円ほか(すべて前売り、税込み) SAFチケットセンターTEL:0570・064・939 

北九州、びわ湖公演あり。TOP画像/©Charles Freger その他3点/©Laurent Philippe

※『anan』2018年6月20日号より。文・望月リサ

(by anan編集部)

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