2018/02/08 00:00

日焼け止めクリーム、「若い肌を保つ」or「皮膚がん予防」どちらが売れる?

 もしも日焼け止めクリームを買うとしたら、「若々しい肌を保つ」と「皮膚がんの予防」のどちらを頭に浮かべて商品を選ぶでしょうか。この2つの購入目標は、前者は望ましい結果を得ることに、後者は望ましくない結果を避けることに焦点が置かれているという点で異なります。どちらに焦点が当てられているかによって消費者行動が異なることが予想されますが、この現象を説明する理論が、心理学者のヒギンズによって提唱された「制御焦点理論」です【註1、註2】。この理論は、消費者行動が目標によって導かれるという考え方に基づいており、さまざまな消費者行動をとてもよく説明できることで知られています。

●制御焦点理論とは

 制御焦点理論によると、人が追求する目標には理想と義務があり、どちらが設定されるかによって自分の行動を制御するシステム、すなわち自己制御システムが異なってきます。このシステムには促進焦点と予防焦点の2タイプがあります。理想は希望や願望であり、理想の実現が目標になる場合には促進焦点が働きます。将来のことを考え、達成や成功などのポジティブな結果が得られることを期待するので、それが達成できれば幸福感や満足感が、達成できなければ失望や落胆が生じます。

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