2018/01/24 17:00

怒りの感情をコントロールする3つの方法

怒りの感情をコントロールするには、「衝動」「思考」「行動」の3つを意識することが重要です。

今回は、日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介さんに、怒りの感情をコントロールする方法をお伺いしました。

目次

  • 「怒りの感情コントロール」とは?
  • 「怒り」のタイプ診断
  • 怒りの感情をコントロールする方法

「怒りの感情コントロール」とは?

不機嫌な表情の女性

「怒りの感情をコントロールする」とは、自分自身の感情を理解したうえで、冷静に判断し、行動することです。感情の中でも特に、「怒り」にともなう行動はマイナスの結果を引き起こす要因になりがちです。ここでは、怒りのメカニズムと、適切に怒りの感情をコントロールするメリットについて説明します。

怒りのメカニズム

「怒りという感情は、突発的に生まれることもあれば、溜まりに溜まったものがあふれるように生まれることもあります。心の中に、コップを思い浮かべてください。辛いことや不安を感じると、このコップに少しずつマイナス感情という水がそそがれていきます。コップに水がいっぱいの人は、ある日、何かのきっかで水があふれて、怒りとなってこぼれ落ちてしまいます」(安藤さん)
 
「怒り」とはそもそも、動物が命を守るための自然な反応です。動物は、敵を発見すると、副腎からアドレナリンというホルモンが分泌されます。アドレナリンが分泌されると、身体中に大量の血液が送られて血流がよくなり、筋肉の活動がスムーズになります。命を守る行動をとれるようにするため、身体に反応が起こるのです。人間の場合はそれ以外にも、考え方や立場、大事な物、価値観、権利、信条などが誰かによって侵されたときに、それを守ろうとして怒りの感情が起こります

怒りの感情をコントロールするメリット

怒りの感情と上手に付き合い、感情をコントロールすることには、円滑なコミュニケーションをとり、よい人間関係を築けるというメリットがあります
 
「イライラしていて、言わなくてもいいことを言ってしまった」「ついつい感情的に部下を叱ってしまった」など怒りによる行動で、人間関係がぎくしゃくしてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
 
感情をコントロールすることで、不用意に怒らなくなったり、適切に怒りを表現できるようになったりします。すると、自分も周りも気持ちよく過ごすことができるので、良好な人間関係が構築できるようになるのです。

「怒り」のタイプ診断

怒りのタイプを診断する男性

日本アンガーマネジメント協会で開発した「アンガーマネジメント診断」で、まずは自分の怒りのタイプを知りましょう。自分の怒りの傾向をあらかじめ知っておくことで、感情をコントロールしやすくなります。紙とペンを用意して、次の12の質問に答えてください。

アンガーマネジメント診断

Q1.~Q12.までの設問に対して、それぞれ回答を選んでください。
<回答>
すごくそう思う        → 6点
そう思う           → 5点
どちらかと言うとそう思う   → 4点
どちらかと言うとそう思わない → 3点
そうは思わない        → 2点
全くそう思わない       → 1点
 

  • Q1. 世間には尊重すべき規律があり人はそれに従うべきだ。
  • Q2. 物事は納得いくまで突き詰めたい。
  • Q3. 自分に自信があるほうだ。
  • Q4. 人の気持ちを誤解することがよくある。
  • Q5. 解消できない強いコンプレックスがある。
  • Q6. リーダー的な役割が自分には合うと思う。
  • Q7. たとえ小さな不正でも見逃すべきではない。
  • Q8. 好き嫌いがはっきりしている方だ。
  • Q9. 自分はもっと評価されていいと思う。
  • Q10. 自分で決めたルールを大事にしている。
  • Q11. 人の言うことを素直に聞くのが苦手だ。
  • Q12. 言いたいことははっきりと主張すべきだ。

下記の合計点の一番高いものがあなたのタイプです。
 
Q1.+Q7.が一番高い→ 公明正大タイプ
Q2.+Q8.が一番高い→ 博学多才タイプ
Q3.+Q9.が一番高い→ 威風堂々タイプ
Q4.+Q10.が一番高い→ 外柔内剛タイプ
Q5.+Q11.が一番高い→ 用心堅固タイプ
Q6.+Q12.が一番高い→ 天真爛漫タイプ

公明正大タイプ

正義感が強くて、信念を曲げることができません。相手が上司でも間違っていると思えば指摘し、正論を貫きます。電車内のマナー違反などが許せないタイプです。信念を曲げられたと感じると怒りにつながります。

博学多才タイプ

倫理的で合理的な完全主義。仕事はでき、判断も早いのですが、相手にも同じ結果を求めてしまい、敵を作りやすい傾向にあります。優柔不断でいいかげんな人に怒りがわいてきます。

威風堂々タイプ

行動力があり、人の面倒見もよく、存在感のある社交的な性格です。ただ、自信過剰になりがちで、人を見下してしまうことがあります。それゆえに人から批判されると、それが怒りに転じることがあります。

外柔内剛タイプ

普段はおとなしく、穏やかな雰囲気をまとっていますが、そのため無理なことを押し付けられることも。怒りを溜め込みやすく、怒ると感情が爆発してしまい、周囲を驚かせます。自分の決めたルールから外れたときに、怒りを感じる傾向があります

用心堅固タイプ

社交的で仕事も用心深く、安定感がありますが、実は誰よりも自分の評判を気にするがゆえに慎重に行動するタイプです。他人に対して、妬みやひがみを持ちやすく、それが怒りに変わることがあります

天真爛漫タイプ

注目されることが好きで、愛嬌と行動力があり、自由奔放なタイプです。自分の意見が通らなかったり、自由に行動できなかったりするとそれがストレスになり、怒りに変わってしまいます

怒りの感情をコントロールする方法

怒りの感情をコントロールするためには、「衝動のコントロール」「思考のコントロール」「行動のコントロール」という3つの方法を行う必要があります。それぞれのやり方を説明していきます。

衝動をコントロールする方法

温度計

「誰かに嫌なことを言われ、イラッとしたら、まず頭の中に温度計を思い浮かべてください。そして、今、自分がどのくらい怒っているのかを、度数にしてみてください。怒りの感情は目に見えないため、本来自分がどれだけ怒っているかが分かりづらいものです。具体的な数字にすることで、相対的に自分の状態が分かるようになり、また、それを考えている間に、冷静になることができます。怒りの感情のピークは6秒間といわれています。怒りが完全に消えるわけではありませんが、温度計を思い浮かべて、度数を考えているうちにある程度の理性的な判断ができるようになります。少なくとも、反射的に怒ってしまうということはなくなるでしょう」(安藤さん)

思考のコントロール

べきの境界線

前述したとおり、人の怒りは、考え方や信じているものが否定されたときに発生します。「仕事はこうやるべき」「家族ならこうするべき」など「~べき」が自分と異なった場合に、怒りの感情が生まれます。
 
「人の『~べき』が許せないときは、図のような三重丸を考えてみてください。①は、自分の『~べき』と同じなので、許せるゾーン。③は、自分の『~べき』とは異なるので許せないゾーン。多くの人は、①と③しかなく、自分と同じ100点満点の『~べき』」ではないと腹が立ってしまいます。しかし、実は①と③の間には、『100点ではないが、まぁいいだろう』という『許容できるゾーン』というものがあります。例えば、午前10時に待ち合わせをして、相手が10時ピッタリに来るのがその人にとっての100点だったとします。では、100点ではないが、許容できるのは何分の遅刻までだろうか? そのように自分の『~べき』から許せる範囲を認識し、少しずつ広げていくことで、怒らなくてもよい範囲が増えていくでしょう」(安藤さん)

行動のコントロール

変えられること変えられないこと

どうしても許せないものがあったときには、怒ってもいいのです。しかし、その際は、どのように行動すれば、自分にとって周りの人にとって長期的に見て健康的な結果になるのかを考えましょう。」(安藤さん)
 
それぞれどのようなケースが考えられるか、下記を確認してみましょう。

怒ることで変えられて重要なこと

怒ることで変えられて、さらにそれが重要なことであるなら、すぐに怒ってもいい、と安藤さん。
 
「怒るときは『いつまでに、どこまで変わったら自分の気が済むか』を決めて、相手に伝えるようにしましょう。例えば子どもに部屋を片付けなさいと怒っても、自分の中で、期限や範囲といったゴールがないと、『何度言っても変わらない』とずっとイライラすることになってしまいます。怒るときは、ゴールを決めておくのが大切です」(安藤さん)

怒ることで変えられて重要ではないこと

重要なことでなければ、一旦、怒りの原因から離れましょう。
 
「例えば、布団に入ってから、部下のミスを思い出したとします。しかし、そのときに優先するのは寝ることであって、部下への注意は会社に行ってからでいいはずです。延々と部下のミスについて考えていたせいで眠れないのでは意味がありません。重要でないと判断した場合は、怒りから遠ざかることが大切です」(安藤さん)

怒ることでは変えられないが重要なこと

「車の渋滞や電車の遅延などがこれにあたります。急いで取引先に行かなければいけないが、渋滞や電車遅延で身動きがとれないときは、怒ったところで状況は変えることはできません。イライラするよりも、そのときにできることをしましょう。例えば先方に電話をする、違う路線に乗り換えるなど現実的な解決方法を探ってください」(安藤さん)

怒ることでは変えられず重要ではないこと

「ワイドショーの芸能ゴシップや、Twitterの炎上などがこれにあたります。これらは基本的には当人以外には解決は不可能で、自分にとって重要なことでもないため、放っておくのが一番です。時間は有限であり、変えられないことに怒っている時間は無駄だと考えましょう」(安藤さん)

怒りを溜め込まないようにする方法

怒りは溜め込んでしまうと、対処が困難になってしまうことがあります。怒りを溜め込まないようにする方法を解説します。

良質な睡眠をとる

怒りは、脳の扁桃体と深く関わっていますが、睡眠不足になると扁桃体が過剰に反応し、さらに感情を理性的にコントロールする脳の前頭葉の動きが悪くなってしまいます。つまり、睡眠不足の状態だと、怒りの感情に支配しやすくなってしまうのです。自分に合った睡眠時間をとり、熟睡できる環境に身を置くことで、怒りにくい状態をつくれます。

リラックスする

ストレッチ、ヨガ、太極拳、シャワーを浴びるなど、身体がリラックスする状態をつくると、ストレスやプレッシャーなどから解放されます。その結果、マイナスの感情を溜め込まず、怒りの感情が起こりにくくなります。

photo:Getty Images

==== 編集部が1記事ずつ選んだオススメ記事 ====

【完全マニュアル】眠れないときに試したい、3分で眠くなる6つの方法

→眠れない時に眠れる方法をご紹介しています。睡眠を促す食事や入眠儀式など、様々な「寝る方法」をまとめた完全マニュアルです。

【ホリエモン流睡眠術】6時間睡眠のススメ!堀江貴文さんの「ムダを徹底的に削る」方法

→ホリエモンこと堀江貴文さんの睡眠事情を伺いました。多忙な中でも、6時間の睡眠時間は確保しているという堀江さんの、ムダを徹底排除した生活とは?

わずか1分で眠る方法とは?眠れない時使える3つの呼吸法

→寝付きが悪い原因と、すぐに眠れる3つの呼吸法をご紹介しています。眠れない夜に試して、自分に合う方法を見つけてみてくださいね。

不眠症歴10年の私が、たった1日で「眠れない」を改善した方法

→10年間眠れなかった筆者が、いかにして不眠を解消したのか、実践した方法をご紹介しています。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

ちょっとしたユーモアが幸運を招くカギ。まわりの人を笑わせて...もっと見る >