2017/09/05 17:00

その症状は秋バテ予備軍?秋バテ予防にきく夏疲れ解消法【医師コラム】

暑さのピークがようやく過ぎた今日このごろ。「夏バテ」の症状もそのうちおさまるだろう、と思っていませんか? 実は、夏バテ症状をきちんとリセットして、秋に向けた生活にチェンジしていかないと、秋の不調「秋バテ」になる可能性大。そこで、たまった夏の疲れを解消して、秋バテを予防する方法をご紹介します。

秋バテとは?

夏の暑さが原因で自律神経の調子が悪くなり、秋のはじめに疲労や食欲不振などの症状が出ることを「夏バテ」といいます。最近では、十分に涼しくなってもなかなか疲れが取れないとか、食欲が戻らないという人が増えました。このように、秋になっても夏バテの症状がなくならない、あるいは新しく症状が出ることを「秋バテ」と呼んでいます。
 
夏バテは日中の暑さや屋内と屋外の気温差、睡眠不足などが主な原因です。一方、秋になると秋雨前線や台風によって、天候が周期的に変化します。これによる昼と夜、あるいは1日ごとの寒暖差や湿度・気圧の変化が、秋バテの大きな要因です。温度・湿度・気圧の差が自律神経を乱し、冷えや疲れ、食欲不振、睡眠不足を引き起こします。

秋バテの悪影響はこんなところにも

秋バテの症状には、次のようなものがあります。

  • 疲れやすい
  • 疲れが取れない
  • 体がだるい
  • 頭が重い、ぼーっとする
  • めまいがする
  • 立ちくらみする
  • 食欲がない
  • 胃がもたれる
  • よく眠れない
  • 朝、起きられない
  • 手足が冷える
  • 肩がこる

 
これらの症状のうち、2つ以上が2週間以上続くようなら、秋バテの可能性が大です。
 
健康を保つためには、よく食べて、適度に運動し、ぐっすり眠ることが大切です。しかし、秋バテになると、食べられない、動きたくない、眠れないという状態になるので、自律神経のバランスが元に戻らず、なかなか元気になれません。さらに、集中力や根気が落ちるので、家事や仕事がはかどらず、生活の質にまで悪影響が出てしまいます。

秋バテ予防のための夏疲れ解消法

気温差によって自律神経が弱ってきている秋。生活習慣を見直して自律神経の働きを整え、秋バテを予防しましょう。
 
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2つがあります。交感神経は「昼の神経」ともいわれていて、脳や身体を活発に動かすときに活動が高まります。一方、副交感神経は「夜の神経」ともいわれていて、リラックスするときや眠るときに重要な働きをします。自律神経のバランスを良くするためには、日中はしっかり活動して、夜はぐっすり眠るという生活のリズムを整えることが大事です。

起床時刻を一定にする

いつも同じ時刻に起きると、身体のリズムが良くなります。休日には平日よりも長く眠りたいかもしれませんが、起床時刻が遅れると体内リズムが乱れます。休日でも、平日の起床時刻+2時間以内には寝床を出ましょう。起きたら日光などの明るい光を10分ほど浴びると、睡眠ホルモンの「メラトニン」が減って、次第に目が覚めてきます。

日中は活動的に

なるべく明るいところで、身体を動かしましょう。目安としては、1日30分間、ウォーキングなどの軽い有酸素運動がお勧めです。身体を動かすと体温が上がり、交感神経も活発になります。運動で血行が良くなると、冷え性や肩こりが改善したり、疲労物質が洗い流されたりして、秋バテの予防・解消になります。日中に運動して筋肉を使うと、夜は熟睡しやすくなります。

仮眠を積極的にとる

夏からの睡眠不足を引きずっていると、秋バテのリスクが高まります。毎日6~8時間の睡眠時間を確保したいものです。夜の睡眠時間が足らないときは、積極的に仮眠をとりましょう。平日は午後3時までに20~30分間、休日なら1時間半までの仮眠がお勧めです。短い仮眠の前には、カフェインをとっておきましょう。カフェインの覚醒効果が出るまでに20~30分かかるので、すっきり目覚められます。

冷たい飲食物を避ける

秋になると朝晩は涼しくなりますが、日中は暑いこともあります。そんな時でも、夏と同じように冷たいものをたくさん取っていては、秋バテになってしまいます。なるべく冷たい飲食物は避けて、常温以上のものをとるようにしましょう。

ぬるめのお風呂にゆっくりつかる

夜に入浴するとき、お湯は38~40度ほどのぬるめのお風呂に入りましょう。入り方は、全身浴でも半身浴でもよいです。20分ほどお湯につかっていると、体温が1.5度ほど上がり、手足の血行が良くなります。お風呂から上がって汗が引いたころに寝床に入ると、眠気が強くなって熟睡しやすくなります。

寝床でスマートフォンを使わない

人間は、昼に活動して夜に眠る「昼行性」の動物です。夜に明るい光を見ると、睡眠ホルモンのメラトニンが減ってしまい、眠れなくなってしまいます。光の中でも特に青い光「ブルーライト」は、メラトニンを減らす効果が最強です。ブル―ライトはテレビやパソコン、タブレット端末、ゲーム機、スマートフォン、携帯電話などの画面からたくさん出ています。寝床に入る時刻の1時間前、少なくとも30分前には、これらの電子機器の電源を切りましょう。

眠りを誘うアロマ

ラベンダーには、気持ちを静めて眠りやすくする効果があり、介護施設などでも使われています。スギやヒノキの香りに含まれる「セドロール」にも、快眠効果が実証されています。精油では「シダーウッド」に含まれています。コーヒーは飲むと眠気が減りますが、グアテマラやブルーマウンテンの香りをかぐと、脳のアルファ波が増えてリラックスできます。

まとめ

秋バテの予防や解消は、速攻でどうにかなるものではありません。寒暖差が大きく、身体への負担が大きい季節だからこそ、睡眠のリズムを整えることを意識しながら、元気に秋を迎えてください。

photo:Getty Images

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