2019/02/07 20:30

「寂しい」の言葉で彼の気持ちを推し量った19の夜 #終電と私

***

そんなのが3か月くらい続いたある日、今日は泊まりたいとはっきり思う日があった。

「今夜は一緒にいたい」という言葉がずっと口から出かかったまま、いつも通りの時間に彼と部屋を出て、「東京も星きれいだよねえ」と同じような話をしながら駅に向かい、改札まで来たところでやっと「寂しい」というひと言が出た。

それに対して彼は「いいよ、泊まっても、どっちでも」と、やさしくニコニコしながら言った。

その瞬間、何かがハッと冷めて、いつものように「じゃあまたね」と改札を通り終電に乗った。

でも私は振り向かなかった。

それが最後に彼の部屋に行った日だった。

image2撮影/mao nakazawa

私たちは、相手が自分をどう思っているかを伺うのが楽しいだけで、人間としてお互いにそこまで興味がない、ということに気が付いてしまったのだ。

恋人でもなく、体を重ねるでもなく、もはやこれは友人でもなく、そこに偶然居合わせたふたりだった。

ほかの人は欠席し参加しなかった、ふたりだけで始めたゲーム。

今日の運勢

おひつじ座

全体運

友達とのオシャベリが楽しい。お勧めのショップや面白いTVな...もっと見る >