2019/02/07 15:30

ノーベル平和賞受賞のナディア・ムラドさんの覚悟、日本も無関係でない暴力

ノーベル平和賞を受賞した、ナディア・ムラドさん(中央)。(c)RYOT Films
ノーベル平和賞を受賞した、ナディア・ムラドさん(中央)。(c)RYOT Films
 19歳の時にIS(いわゆる「イスラム国」)の性奴隷とされ、脱走後に自らの体験を顔と実名を公開して語り、女性への暴力や人身売買の撲滅を国連で訴え、昨年のノーベル平和賞受賞者となった女性―ナディア・ムラドさんを追ったドキュメンタリー映画、『ナディアの誓い』(邦題)を観た。

 ナディアさんは、自身の受けた地獄のような苦しみを繰り返し、メディアや政治家達の前で語る。そしてISに虐待され、殺されているヤジディ教徒の同胞たちを救うべく、国際社会を動かしていく。

『On her Shoulders』(彼女の肩の上に)という原題の通り、同胞たちの唯一の希望としての重責を一身に背負うナディアさんの覚悟と信念に、ただただ圧倒された。それと同時にある種の居心地の悪さも感じる。ナディアさんや、ヤジディ教徒の人々があのような凄惨な事態に直面してしまったことに、われわれ日本人も無関係ではないからだ。

 ナディアさんは、イラク北部の小さな村コチョの出身。美容師になることを夢見るありふれた少女だったナディアさんの人生が一変したのは2014年8月のこと。ISが村を襲い、男は皆殺しにされ、9歳以上の少女や女性たちは連れ去られ、奴隷にされた。

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