2018/12/15 20:00

産後の生理再開を早めたい。母乳育児はNGなの?

二人目の妊娠を希望しているなどの理由で産後の生理再開を早めたいとき、母乳育児をしているママたちは、今後も母乳育児を継続してよいのかという疑問を持つかもしれません。産後の生理再開のタイミングには個人差がありますが、平均的な再開の目安は出産から1年3ヶ月経った頃とされています。ただ、これにはどれくらいの頻度で赤ちゃんにおっぱいをあげているかが大きく影響します。

授乳していることによる避妊の効果とは?

とくに、産後6ヶ月未満で母乳だけをあげていて、授乳間隔が日中は4時間以上、夜は6時間以上空くことがない場合、妊娠する確率は2%以下といわれています。つまり、産後6ヶ月未満で昼も夜も頻繁に授乳をしていると、避妊の効果は約98%ということです。ただし、産後56日(8週間)以降に出血があった場合には、もしかすると女性ホルモンが妊娠できるパターンに戻ってきている可能性もあります。
一般的に、生後6ヶ月以降になると離乳食が始まります。これに伴って授乳の回数が自然と減ってくると、排卵を抑制する作用を持つホルモンが減少して排卵が起こる可能性があります。とはいえ、排卵は目に見えてわかるものではありません。ですから、月経が始まっていなかったとしても、排卵していれば妊娠する可能性はあります。

産後に再開した生理がストップする場合もある

産後に生理が再開しても、またストップする場合があります。生理周期や生理の期間など産後の生理の様子は、まばらだったり、毎月安定していて順調だったりいろいろです。授乳の回数が何らかの原因で減ったときに生理が再開することがありますが、その後にまた授乳が頻繁になって生理がストップするということがあります。
生理の再開後にまた止まる原因として、授乳の回数やパターンの変化が影響していると考えられます。たとえば、夜の授乳を行わなかった時期があったときに生理が再開し、夜の授乳を再開したら生理も止まるというケースもあります。また、出産後に赤ちゃんがNICU(新生児集中治療室)へ入院するなど授乳があまりできなかった時期がある人は、早いうちに生理が再開する可能性がありますが、赤ちゃんがNICUから退院して一緒に過ごすようになり、授乳の頻度が増えた直後に生理がストップすることもあります。
たとえ不規則でも生理が再開したということは、一定量の女性ホルモンが分泌されて妊娠できる身体へと回復したしるしでもあります。排卵の予測は難しいものの、妊娠する可能性は十分にあります。つまり、母乳育児を続けていても、妊娠する可能性はあるといえるのです。

生理再開後の貧血のリスク

生理が再開すると経血として鉄が失われるため、鉄欠乏性の貧血のリスクは高まるでしょう。とくに出産後間もない頃は、妊娠中の貧血や出産時の出血による貧血が回復していない場合もあります。そのため、出産後の早いうちに生理が再開するときには、より貧血のリスクがあると考えられるでしょう。 生理再開後に体調不良を感じるような場合には、病院を受診してみましょう。
少しでも早く妊娠前の体重や以前の体型に戻りたいからと、食事制限など無理なダイエットをしている人もいるかもしれませんが、貧血のリスクという点でもおすすめできません。また、赤ちゃんのお世話に一生懸命なあまり、自分の食事がおろそかになってしまう人も少なくないでしょう。けれども、母乳量を増やすためだけでなく、貧血予防としてもバランスのとれた食事を摂ることは大切です。

生理再開後、母乳の味が変わるって本当?

「生理が再開すると母乳の味が変わる」という話を聞いたことがあるかもしれません。この真偽は定かではありません。しかし、生理の再開と前後して赤ちゃんが授乳ストライキを起こすことがあります。そのことで「生理が始まったから母乳の味が変わって赤ちゃんが嫌がっている」と考える方もいるでしょう。でも、お伝えしてきたように、生理の再開は授乳回数に大きく影響を受けます。母乳だけで育てているか、ミルクとの混合育児をしているか、あるいは夜の授乳をしているかどうかにも影響を受けます。それは同時に母乳の分泌量にも影響するため、生理が始まるころには母乳の量も減っている可能性があります。そうすると、母乳量の違いに気づいた赤ちゃんが、授乳のときにいつもと違った様子をみせることがあるかもしれません。また、生理の再開を試みるために急激に授乳の頻度を減らすことで、乳腺炎になることも考えられます。そうしたときに、母乳の変化を赤ちゃんが敏感に感じとる可能性はあるでしょう。

母親の身体の回復とともに赤ちゃんの心がまえにも配慮を

授乳の頻度に大きく左右される生理の再開ですが、頻繁な授乳が必要だということは赤ちゃんがまだそれだけ母乳を求めているということです。お兄ちゃん、お姉ちゃんになる準備がまだできていないという風にも捉えられます。母乳育児をしながらも生理が再開して妊娠することがある一方、母乳育児を卒業しても生理が始まらないということもあります。目安として卒乳後2~3カ月経っても生理が始まらないときは、異常がないかを調べるためにも産婦人科を受診しましょう。また、たとえ再開していても、生理痛など生理中の症状に問題を感じたり心配なことがあったりする場合も、病院で相談をしてください。
いたずらに不安を抱くのではなく、今の授乳の状態やお子さんの様子、家庭の家族計画の重要性について家族ともう一度話し合ってみましょう。子育て経験のある人に話を聞いたり、ときには婦人科で相談をしたりもしながら、ママにも赤ちゃんにも負担にならないような方向性を決めていくとよいでしょう。

執筆者:座波 朝香(ざは・あさか)
助産師・保健師・看護師・タッチケアトレーナー。病院産婦人科での勤務を経て、株式会社 とらうべ 社員。妊娠・育児相談、産後ケアや赤ちゃんタッチをはじめ妊娠・育児講座などに定評があり、精力的に活動中。

監修者:株式会社 とらうべ
助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの医療職や専門家が在籍し、医師とも提携。医療や健康、妊娠・出産・育児や女性の身体についての記事執筆や、医療監修によって情報の信頼性を確認・検証するサービスを提供。

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