2019/02/02 12:00

赤ちゃんの指しゃぶりの原因は?やめさせる方法

指しゃぶりは赤ちゃんによくみられる仕草のひとつです。周りから見ている分にはかわいいものですが、自分の子がいつまでも指しゃぶりを続けていると「愛情不足?それとも欲求不満?」「何か異常があるのかしら?」「衛生面では大丈夫?」と心配になるかもしれません。指しゃぶりの原因や、やめさせたいときの対処法をお伝えします。

指しゃぶりはいつから始める?

指しゃぶりは、お腹の中にいる頃から始まっています。お腹の赤ちゃんは胎生14週(妊娠16週)頃から手を口に持っていくようになり、胎生24週(妊娠26週)頃に指しゃぶりのような動きをするようになります。さらに胎生32週(妊娠34週)頃になると、指を吸いつつ羊水を飲むようになります。妊婦健診でエコー検査を行った際に、指しゃぶりのような動きを確認できた人もいるかもしれません。このような動きが胎児のうちから見られるのは、出生後すぐの新生児期に、母親のおっぱいを吸って母乳を飲むための練習とも考えられています。
そして、乳児期になると指しゃぶりが頻繁にみられるようになります。生後2~4ヶ月になると、無意識に自分の手を口元に持っていき、指しゃぶりをします。これは、吸啜(きゅうてつ)反射の一つです。個人差はありますが、生後5ヶ月頃になると目で手の存在を確認し、それを動かす協調運動を学習するようになります。
指しゃぶりはこのような学習の一つとして行われていると考えられています。また、おもちゃなど自分の周りにあるものを何でも口に持っていき、どのような形なのか、あるいはどのような味がするのかといった感覚を確認する動きの一つとしても行われます。ちなみに、この時期におしゃぶりなどの育児アイテムを多用すると、このような学習の機会や声を出すきっかけを奪うことにつながることが指摘されています。
さらに成長してつかまり立ちをし、さらにはひとりで立って歩けるようになると、これらの行動の妨げになることから指しゃぶりは少なくなっていきます。1~2歳になると興味を持つ対象も広がって、自分でさまざまな遊びができるようになります。これらに夢中になっている昼間には指しゃぶりはかなり減り、眠いときや退屈で暇を持て余しているときにのみ指しゃぶりをするようになります。
このように、乳児期や幼児期前半の指しゃぶりは発達に伴う正常な行為といえます。ですから、お父さんやお母さんも心配し過ぎず「当たり前の行動」と認識するようにしましょう。中には指しゃぶりをしない子もいますし、指しゃぶりの頻度にも個人差があることも覚えておいてください。

小学生になっても、指しゃぶりが続いている場合

指しゃぶりは、一般的に3歳頃を過ぎると自然と減っていき、5歳頃になるとほとんど見られなくなるといわれています。でも、中には6歳以降になっても指しゃぶりを続けている子もいます。

原因と影響
親子のコミュニケーションに問題があったり、親子関係が不安定だったりして不安や緊張がある、あるいは遊びの時間が少なく退屈しやすいなどの問題が影響していると考えられています。
放っておくと、歯のかみ合わせや歯並びに悪影響が及ぶ可能性があります。たとえば、親指が上の歯や上顎に押しつけられることで上の前歯が前に出る(いわゆる出っ歯)、上下の前歯の間に隙間ができる、奥歯のかみ合わせが悪くなって中心がずれるなどの問題です。個人差はありますが、6歳になると歯も乳歯から永久歯に生え変わり始めます。この時期に指しゃぶりを行っていると永久歯にも影響を与え、歯科矯正が必要になることもあります。
歯並びが悪くなると、口呼吸になったり、歯と歯の間にできた隙間から舌を出す癖(舌癖)がついたりします。このような癖があると、言葉の発音が悪くなるケースもあります。

対処法
長期間にわたって、4~5歳になっても指しゃぶりを行っている場合には、小児科で対策を相談しましょう。場合によっては、歯科医や臨床心理士によるケアが必要になることがあります。とくに小学生になっても続く習慣化した指しゃぶりは、簡単にはやめさせることが難しい傾向にあるといわれています。そのため、小学校に入学する前には病院で相談することをおすすめします。適切なケアを受けられるところを紹介してくれるでしょう。

指しゃぶりが習慣になってしまっている場合は?

やめさせる方法
お話ししたように、乳児期の指しゃぶりは発達過程の生理的な行動であり、無理にやめさせる必要はありません。また、1~2歳の子どもも四六時中指しゃぶりをしていたり、それによって指にタコができたりしているような状態でなければ、様子を見てもよいでしょう。ただし、お父さんやお母さんがお子さんの様子を観察していて特別気になることがある場合には、一度小児科で相談してみるのもよいでしょう。
3歳以降になると、保育園や幼稚園など家庭以外で集団行動を営む時期になります。指しゃぶりは、お友達と一緒に遊んだり外で身体を動かしたりすることによってエネルギーが発散されると、自然になくなるといわれています。また、手を使った遊びをすることでも減っていきます。この時期になっても指しゃぶりを頻繁に行う場合には、まずは日中の活動や子育て環境を見直してみるとよいでしょう。
心理的な要因がある場合には、親子で積極的にスキンシップを図ることで心が安定して、指しゃぶりが減ることもあります。寝かしつけの際に一緒に絵本を読んだり、手を握ったりハグをしたりするなどして安心感を与えつつ、リラックスして親子の時間を楽しんでみましょう。それでも指しゃぶりが解消されない場合には、小児科で相談しましょう。とくに小学校以降になると、小児科や歯科の医師、臨床心理士による積極的な対応が必要になります。

無理にやめさせるのはNG
自分の子どもが指しゃぶりをしていると「発達に問題があるのでは?」「雑菌が入って不衛生では?」など親としては気になることがあるかもしれません。けれども、1~2歳頃までは過度に心配する必要はありません。周りの大人が神経質になって執拗に注意したり、無理にやめさせようとしたりするのは逆効果です。精神的なストレスとなり、それが指しゃぶりを続ける理由になる可能性もあります。2~3歳頃までは温かい気持ちで気長に見守り、自然に卒業するのを待つことが大切です。
4歳以降になっても続く場合や、それ以前の年齢でも周囲が見ていて気になることがある場合には、小児科医に相談し、アドバイスをもらいましょう。

参考URL:一般社団法人 豊橋市歯科医師会「指しゃぶり・爪を噛むことによって起こる歯並びへの影響」

執筆者:南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での勤務を経て、とらうべ 社設立。医療職が企業人として女性の一生に寄り添うことを旨とし、30年にわたって各種サービスを展開中。

監修者:株式会社 とらうべ
助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの医療職や専門家が在籍し、医師とも提携。医療や健康、妊娠・出産・育児や女性の身体についての記事執筆や、医療監修によって情報の信頼性を確認・検証するサービスを提供。

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