2019/02/07 12:00

低用量ピル服用で不正出血がとまらないのはなぜ?身体への影響と対処法

避妊薬としてだけでなく、生理痛の軽減やニキビの治療にも広く使われる低用量ピル。安全性が認められている一方で、副作用が気になるのも事実です。今回はとくに不正出血に注目し、ピルの身体への影響とその対処法についてお伝えします。

ピルの副作用で不正出血が起こる原因

ピルとは?
月経や妊娠・出産に深く関わる2種類の女性ホルモン「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の成分が配合されている薬です。避妊効果が得られるのは、排卵をストップさせる作用があるからです。
通常は21日間ピルを内服し、7日間休薬するというスケジュールで服用します。休薬中に月経よりも量の少ない出血があります。飲み忘れを予防するため、偽薬として休薬期間にもビタミン剤などを併用し、毎日薬を飲む方法もあります。
ピルを服用することで月経周期をコントロールしたり、重い生理痛を緩和する効果を期待できたり、子宮内膜症やニキビなどの治療に用いられたりすることもあります。また、コンドームなどを使用した避妊方法に失敗した際などに、緊急避妊薬として処方されるケースもあります。

不正出血の原因
ピルを内服することで起こり得る副作用としては、吐き気や偏頭痛、むくみなどがありますが、3ヶ月以内に治まることがほとんどです。初めてピルを使用する場合、月経の開始に合わせて飲み始めると、ブレーキがかけられたような状態になり、少量ずつの出血が長く続いてしまうこともあります。身体から分泌されている女性ホルモンとピルに含まれる女性ホルモンが合わさることで、ホルモンバランスが乱れて出血が起こる可能性もあります。
このような不正出血は、身体が慣れてくると治まることがほとんどです。基本的には処方されたとおりに薬を飲み続けることが原則です。出血が気になって自己判断で薬をやめてしまうと、抑制されていた排卵が再開します。するとさらに不正出血が起こることもありますし、ピルの内服によって期待できる効果も得られなくなってしまいます。

とはいえ、どれほどまで様子をみていても問題ないのか、薬の効果が本当に得られているのかなど、最初はとても心配になるでしょう。不正出血がある場合には、出血量やタイミングを記録しておき、続く場合はかかりつけ医に相談することをおすすめします。また、長期にわたって内服をする際は、身体に異常や変化がないか、定期的に検査を受けて確認しておくと安心です。

不正出血が塊で出てくる、色が茶色い場合

塊で出る場合の原因
月経でも血の塊のようなものが混じる場合がありますが、ピルを内服している/していないに関わらず、いつもと違う不正出血があったときには注意が必要です。何か病気が隠れている可能性もあるからです。
不正出血の症状を伴う病気としては、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮頸がん、卵巣がんなど、子宮や卵巣などに関わるさまざまなものが考えられます。ホルモンバランスが乱れやすい更年期や閉経後にも、不正出血がみられることもあります。そのほか、クラミジアなどの性病も不正出血を起こす原因の一つです。
良性のものであれば治療によって完治しますが、がんなど悪性の病気が原因となっているケースでは、治療に時間を要する場合もあります。不正出血がみられるとき、とくに塊のものが続くときは、一度受診することをおすすめします。

色が茶色い場合の原因
性器からの出血は、必ずしも赤色とは限りません。出血してから身体の外に出るまでに時間がかかっている場合は、茶色になっていたり、少量であれば黄色にみえたりすることもあります。色だけで原因を判断することはできませんが、出血の原因としてはさまざまな可能性が考えられます。茶色だから心配ないと思っても見逃さず、量や頻度を把握しておきましょう。

いつまで経っても不正出血が治まらない場合は?

原因
病気が原因でない場合には、他の要因も考えられます。たとえばピルが身体に合っていないとき。使い始めはとくに不正出血が続くことも珍しくありません。錠剤のホルモン成分配合量の違いによって、ピルにもさまざまな種類があります。個人によって効果や副作用の出方にも差があるため、ピルの種類が合わず、うまくコントロールされていない可能性もあります。また、体調不良や下痢などで、腸の粘膜から薬の成分が十分に吸収されていない場合もあります。さらに一部の下剤や便秘薬など、ピルの働きを抑える薬を一緒に飲んでいるときも、不正出血が続くことがあります。

対処法
ピルは、正確に内服し続けることで効果が期待できる薬です。飲み忘れが続くことも不正出血の原因となるため、処方された内容を守りましょう。また、薬の種類が身体に合っていない場合や、他の薬との飲み合わせに問題がある場合などは、症状を詳しく医師に伝え、相談してみましょう。不正出血の陰には病気が隠れている可能性もあるため、早めに対処することが大事です。

出血が続いてもピルはやめない方がいい?

ピルを初めて使用する場合や、お休みしていたピルを再開した場合などは、不正出血が起こることも珍しくありません。少量の出血であれば内服を続けることが原則ですが、判断が難しいこともあります。まずは電話で病院に相談することもできます。気になる症状は放置しないようにしましょう。

ピルの服用中に生理や不正出血がない原因

ピルは100%の避妊効果があるわけではないため、生理のような出血がみられない場合は、妊娠の可能性も考えてエコーなどの検査を受けて確認する必要があります。薬のタイプによっては、出血の量が減り、ほとんどなくなる可能性もあるため、そのようなケースで診察の結果も問題ないようであれば、様子をみましょう。

参考URL
・日本産科婦人科学会 「不正出血」
・日本家族計画協会 「不正出血」

参考
北村邦夫 『からだにやさしいピルの本』講談社,1999

執筆者:南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケアトレーナー。株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での勤務を経て、とらうべ 社設立。医療職が企業人として女性の一生に寄り添うことを旨とし、30年にわたって各種サービスを展開中。

監修者:株式会社 とらうべ
助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの医療職や専門家が在籍し、医師とも提携。医療や健康、妊娠・出産・育児や女性の身体についての記事執筆や、医療監修によって情報の信頼性を確認・検証するサービスを提供。

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