2018/06/17 11:00

玄(くろ)の島|川奈まり子の奇譚蒐集・連載【九】

 ――私は東京生まれの東京育ちなので、自分がよく知る場所である八重洲からヤン・ヨーステンが辿りついた土地へ、そして遥かな海へと思いを馳せることでロマンを掻きたてられる。だから東京駅から話を始めたのだが――ヤン・ヨーステンやウィリアム・アダムスを乗せた帆船が辿りついたのは、現在の大分県臼杵(うすき)市にある黒島という小島の沖合いで、実は、今回のお話は、この黒島が舞台なのである。



7、8人の男女が泊まりがけで島へ上陸


 黒島は、臼杵湾の湾内北部にある周囲3キロの無人島だ。本土側の対岸から300メートルほどしか離れておらず、瀬渡し船で簡単に行き来できることから、昨今では夏の海水浴場やキャンプ地として人気がある。

 水に磨かれた円かな小石と白砂からなる遠浅のビーチ「黒島海水浴場」は、ガラスのように澄み切った水が空の青さを見事に映し、環境省の快水浴場百選に選定されている。
 また、黒島では昔から塩分を含まない真水が採れる。そのためか植生が豊かで、きわめて狭い島でありながら瑞々しい緑に全島が覆われている。気候は温暖で、千鳥の群れが飛び交い、春夏は南国風の花が彩を添える。

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