2018/03/13 07:30

大阪新歌舞伎座「川中美幸特別公演」喜劇の原型を見事に演じる

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

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3月15日(木)から、大阪新歌舞伎座で始まる「川中美幸特別公演」の稽古が始まった。筆者は脚本を担当させて頂いた。これで、コント作家である筆者が長年思い続けてきた夢のひとつが、叶いそうである。

筆者がコント作家になって以来の夢のひとつは、浅草の軽演劇で演じられて来た喜劇の脚本を書くことである。軽演劇で演じられてきた多くの芝居は、たとえば「股旅物」である。『関の弥太っぺ』『沓掛時次郎』『瞼の母』『鼠小僧唄祭』『国定忠次』などなど、これらはみな劇作家・長谷川伸の脚本である。ただし、軽演劇で演じられたのはこれらの脚本を骨格にして喜劇化したものである。

この喜劇化を筆者ずっとやりたいと思って、長谷川伸全集を入手して読み込んできた。原型の芝居は見たことがない。見たことがあるのは初期のテレビで浅草新宿軽演劇の手練れ喜劇役者が演じたコントである。渥美清、三木のり平、由利徹、三波伸介、伊東四朗、渥美清、由利徹、東八郎、萩本欽一・・・。

歌舞伎のパロディもやりたかった『与話情浮名横櫛』(通称『切られ与三』)『仮名手本忠臣蔵』など。

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筆者は書きたかったが演じて下さる喜劇役者がいなくなっていた。そこに現れてくれたのは・・・。これらをアンソロジーにしたものを演じて下さるのが演歌界一の芸達者。川中美幸さん、俳優の赤井英和さん、前田耕陽さん、瀬川菊之丞さんといった面々だ。

本読みで筆者の書いたセリフが声になるのを聞くと少し筆者は震えた。これは、脚本を越えておもしろくなりそうだと直感した。演出の金子良次さんの的確すぎる指示が飛ぶ。

「役者の人はそれぞれの工夫を入れてセリフを言って下さい」

そうです、そうです、台本どおりにやったらつまらないです。筆者は心のなかで叫ぶ。

もうすぐ夢が舞台の上で形になる。企画・原案の三宅恵介さん、企画の宇田川太郎さん。ありがとうございます。もちろん、川中さんの「ふたり酒」も「二輪草 」もたっぷり聴けます。

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